地熱発電30年度に倍増目指す 自然公園法の運用見直す

小泉進次郎環境相は4月27日、2030年度の温室効果ガスの、2013年度比排出量46%削減に向けて、全国に60カ所以上ある地熱発電を倍増させる方針を明らかにした。
地熱発電の有力な場所が国立公園や国定公園に多く、自然破壊や温泉の枯渇、景観悪化などの懸念の声があり、円滑な開発・稼働が難しい。
こうした状況を踏まえ、環境省は発電開始まで10年以上かかっている期間を最短8年に縮め、国立・国定公園内で計画中の62件の稼働を早めるという。また、自然公園法などの運用を見直すほか「促進区域」を指定し、温泉水量の変化などをモニタリングすることで地域の理解を求める。
政府がこれまで掲げてきた目標では、30年度の総発電量に占める地熱発電の比率を1%としていた。ちなみに2019年度では0.3%にとどまっている。開発を早めてまず目標の達成を急ぐ。