伊藤忠 インドネシア事業売却 石炭火力発電から完全撤退へ

伊藤忠商事(本社:東京都港区)が、インドネシア・ジャワ島中部のバタン県で建設中の石炭火力発電所「セントラルジャワ石炭火力発電所」を運転開始後に売却する方針を固めたことが分かった。
同発電所は、同社が電力会社のJ-POWER(電源開発)と現地の石炭採掘会社とともにコンソーシアムを組成し、2011年にインドネシア電力公社(PLN)と25年間の売電契約を締結。二酸化炭素(CO2)の排出量を抑えた超々臨界圧技術で2,000メガワット(MW)の発電容量を誇る巨大発電所。建設工事はいま大詰めを迎えており、同社はこのプロジェクトの取りまとめを役を担ってきた。
このプロジェクト着手時には想像できなかったほどの世界的な脱炭素の流れを受け、発電所の完成と営業運転開始を見届けたうえで、売却交渉に入るもよう。同社は石炭火力発電から完全撤退する方針で、インドネシアプロジェクトの売却はこの一環。