世界銀行は6月8日、2021年の世界全体の実質国内総生産(GDP)が1月時点の前回予想から1.5ポイント上方修正し、前年比5.6%増になるとの最新予測を発表した。
主因は米国の急回復で、2020年の3.5%減から2021年は前回予想を3.3ポイント上回る6.8%増へ引き上げている。バイデン政権が掲げる大規模な財政出動とワクチン普及に伴う経済活動の再開が後押ししている。コロナ禍、世界各国がマイナス成長を余儀なくされた中、2020年もプラス成長を維持した中国は、前回から0.6ポイント上方修正して8.5%増と予測。
こうした一方で、新興・発展途上国では新型コロナの感染再拡大やワクチン普及の遅れが大きく響き、回復への動きは鈍いとしている。