日本政府は6月1日、2020年版の森林・林業白書を閣議決定した。2020年の木材輸出額は2年ぶりに増え、過去20年で最高の357億円となった。日本は人口減少で市場規模が縮小傾向にあるとして、林業事業者などの所得向上には「世界の市場の獲得が不可欠」と指摘している。
米国や中国向けを軸に丸太や製材が好調で、2001年の約5倍の水準となった。
白書は、さらなる輸出拡大には「日本産木材製品のブランド化や認知度向上が重要としている。ただ、いぜんとして感染症新型コロナウイルス感染症は収束しておらず、世界の木材需給や流通の先行きは不透明と強調している。
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中国広東省で新型コロナインド変異株を確認 PCR検査拡大
中国国営通信、新華社などによると、中国広東省広州市当局は5月30日、21~30日に新型コロナウイルス感染発症者5人、無症状感染者21人が確認されたと発表した。分析が済んだ検体はすべてインド変異株だった。
感染拡大を防止するため、同当局は直ちにPCR検査の陰性証明がなければ鉄道、バス、車、飛行機で市外へ出られないなどとする通知も発表した。5月31日から実施する。
広州市はすでに警戒地域の住民200万人以上のPCR検査を終えたが、感染スピードが速く、感染力も強い」とみて、5月30日から市中中心部も含め検査対象を広げている。
バイオマスレジンHD コメ由来の「ライスレジン」開発,製品化
使い捨てプラスチックごみ問題、とりわけマイクロプラスチックが生態系に深刻な影響を及ぼすとして世界各地で問題になる中、バイオマスレジンホールディングス(本社所在地:東京都千代田区)はこのほど、石油系プラスチックに代わる、コメ由来のプラスチック、バイオマスレジン「ライスレジン」を開発したと発表した。現状、製品事例は積み木、レジ袋、ゴミ袋、箸、クリアファイルなどだが、コーヒーレジン、ウッドレジン、バンブーレジン、そばレジンなどにバリエーションを広げている。
ライスレジンは、精米時に発生する砕米や米菓、醸造などの製造過程で排出される米粉など食用には適さないコメを原料としたバイオマスプラスチック。石油系プラスチックとコスト、成形性、強度がほぼ同等でありながら、焼却時にダイオキシン等の有害ガスが発生しない熱可塑性樹脂だ。資源米や木粉、竹、竹炭などの国産植物原料に安全性の高いプラスチック「ポリオレフィン」を加えて特殊技術で複合する。ポリ乳酸プラスチック等と違い、生産時に発酵過程を必要とせず、既存の植物系プラスチックが解決できていない耐久性・耐熱性・加工性を石油系プラスチックとほぼ同等で実現している。
ライスレジンは、同社が業務提携および資本業務提携する2社と展開する。国内外の販売では三井物産プラスチック(本店所在地:東京都千代田区、三井物産100%出資)と、製造ではベトナムに拠点を持つコバオリ(本社所在地:京都市北区)とそれぞれ連携する。
現在国内で消費されている年間1,400万トンの石油系プラスチックをすべて「バイオマスレジン」に転換すると、4,400万トンの二酸化炭素(CO2)削減につながり、SDGsの取り組みに向けて活用の広がりが期待される。
64歳以下のワクチン接種 基礎疾患ある人とない人同時並行で
日本政府は5月30日、64歳以下を対象とする新型コロナウイルスワクチンの一般接種で、基礎疾患ある人と疾患のない人の接種を同時並行で進める方針を固めた。疾患の有無は自己申告となり実際の対象者数が不明で、疾患のある人の接種完了を待つと空白期間が生じる可能性があるため。五輪開催を控え、同時並行で接種事業を加速化させる。
田村厚生労働相が明らかにしたもので、モデルナ製ワクチンを使った職場単位の接種について、高齢者接種に影響がないので始めてもらっていいと述べ、早期開始を企業に促した。
国交省 25年度までに全国約4,000km区間で無電柱化を計画
国土交通省は、電線を地中に埋めて電柱をなくす無電柱化の取り組みを進めるため、2025年度までの5年間で全国でおよそ4,000kmの区間の電柱をなくす新たな計画をまとめた。重点的に進める区間は、災害時に物資輸送に使う市街地の緊急輸送道路や避難所にアクセスする道路や、世界文化遺産周辺地区や著名な観光地の道路など。
また、毎年およそ7万本の電柱が新たに設置されていることから、電力会社などに設置が必要な理由などを聞き取る実態調査を行い、電柱を減らす対応策を検討するとしている。
ホンダジェット 最新型「EliteS」発表 積載重量・航続距離伸ばす
ホンダは5月27日、航空機事業会社、ホンダエアクラフトカンパニーは、同社初のオンライン発表会で、小型ビジネスジェット機「HondaJet」の最新型としてアップグレードされた「EliteS(エリートS)」を発表した。機体の最大離陸重量が200万ポンド(約91kg)増加し、より多くの荷物を積載できること、あるいは燃料搭載量を増やし、航続距離を最大120ノーティカルマイル(約222km)伸ばすことが可能となった。
近鉄エクスプレス タイの医薬品物流で品質認証を取得
近鉄エクスプレス(本社:東京都港区)は5月28日、タイ法人KWE-近鉄ワールド・エクスプレス(タイランド)が、医薬品物流の品質認証、GDP(Good Distribution Practice)を取得したと発表した。今回取得したのはタイ国内輸送サービスの提供に関する医薬品の適正流通基準。
今回の認証取得により医薬品企業、医薬品大手ディストリビューターへのアプローチを強化し、輸入フォワーディング、配送ビジネスの拡販を進めていく。同社グループの医薬品物流の品質認証取得は8法人目となる。
インドで医師1,200人が新型コロナ感染死亡 1日50人の日も
インド医師会によると、医師約1,200人が新型コロナウイルスに感染して死亡したことが分かった。5月16日だけで医師50人が死亡しており、早期のワクチン接種など対応を求める声が強まっている。
同国では5月中旬までに医師の6割以上がワクチンを接種したが、死亡した医師らはほとんど接種していなかったという。
緊急事態延長で消費・雇用に深刻な影響 下押し3.1兆円,失業増加
緊急事態宣言の延長に伴い経済、雇用に深刻な影響を及ぼしそうだ。野村総合研究所の試算によると、5月28日、緊急事態宣言の6月20日までの延長が決まったことで、4月下旬の3度目の宣言が発令されて以降の個人消費の累計下押しは計3兆1,790億円に膨らむ見込みだ。うち今回の9都道府県の緊急事態宣言の20日間延長で個人消費が1兆2,420億円、下押しされると試算している。
2021年1~3月期の日本経済は3四半期ぶりにマイナス成長に沈んでいる。経済の低迷は雇用にも大きな影響を及ぼす。第一生命経済研究所によると、4月下旬~5月末の1カ月分だけで失業者が5万7,000人、宣言延長でさらに3万2,000人それぞれ増加する可能性があると指摘している。雇用環境の悪化は経済の悪化に遅れて表面化していく。それだけに雇用調整助成金の特例措置延長をはじめ、早めに雇用悪化対策を講じる必要がある。
様々な批判を浴びながらも経済への影響をできるだけ小さくしたいと講じられてきた対策。ワクチン接種が遅れる日本は、頼みの経済がコロナ前の水準に届かないまま、緊急事態宣言の延長で長期低迷に向かうリスクに迫られている。
北越コーポレーション タイで逆浸透膜支持体生産工場を建設
北越コーポレーション(本社:東京都中央区)はこのほど総額約210億円を投じ、新潟工場に家庭紙生産設備を新設するほか、タイに設立する子会社を通じて逆浸透膜(RO膜)支持体生産工場を建設すると発表した。
新潟工場の家庭紙生産設備の新設には約150億円を投じ、年間2万5,000トンの生産能力を整備する。トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ペーパータオル等を生産する。タイのRO膜支持体工場には約60億円を投じ、年間5,000トンの生産能力を整備する。新設両工場とも2,023年12月に生産開始する予定。