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トヨタ 8月の世界生産16.2%減 1年ぶり前年実績下回る

トヨタ自動車が9月29日発表した8月の世界生産は、前年同月比16.2%減の53万1,448台だった。同社の世界生産が前年実績を下回るのは1年ぶり。東南アジアの新型コロナウイルスの感染拡大による部品調達難や半導体不足による生産調整が響いた。9月以降は事態がさらに悪化。部品供給網の不安定化で減産がさらに拡大する見通し。

JSR シンガポールに半導体材料事業の現地法人設立

JSR(本社:東京都港区)はこのほど、シンガポールを中心とした東南アジアにおける半導体材料事業の営業・マーケティング強化のため、シンガポールに現地法人「JSR Electronic Materials Singapore Pte.Ltd.」を設立すると発表した。10月1日設立し、稼働開始は2021年12月ごろを予定。グローバルでの半導体材料事業の連携を強化し、東南アジア地域における一層のマーケティングと顧客対応力の強化を図り、顧客と製品のポートフォリオ拡大につなげていく。

北越コーポレーション タイのRO膜工場建設計画を中止

製紙大手の北越コーポレーション(本社:東京都中央区)は9月28日、タイで計画していた逆浸透膜(RO膜)支持体の工場建設計画を中止すると発表した。新型コロナウイルスの世界的な流行に伴い、事業環境が変化したため。同社は2021年5月、総額60億円を投じて、拡大する世界需要の応えるため、タイにRO膜支持体の工場を建設する計画を明らかにしていた。

阪急阪神エクスプレス インド・グルガオンに調査拠点

阪急阪神エクスプレス(本社:大阪市北区)は9月27日、シンガポール法人の阪急阪神エクスプレス・サウスイーストアジアが、インド・ハリヤナ州グルガオンに「南アジア開発室(インド支店)」を開設すると発表した。インドと周辺国の市場調査を担う拠点を新設し、南アジア地域での物流事業の拡大を目指す。
開業は10月1日を予定。駐在員事務所として、日本人を含む3人が市場調査や情報収集にあたる。阪急阪神エクスプレス・サウスイーストアジアにとって、シンガポール外で初の拠点。

三菱マテリアル 無酸素銅「MOFC-HR」開発 世界最高水準

三菱マテリアル(本社:東京都千代田区)は9月27日、強度と耐熱性を世界最高水準に高めた無酸素銅「MOMC-HR」(Mitsubishi Oxygen Free Copper-Heat Resistance)を開発したと発表した。
自動車のEV化や次世代エネルギーの普及に伴い、電気機器部材には大電流と高い放熱性が求められつつあり、銅材料の中で最も高い導電率と熱伝導率を持つ無酸素銅は、急速にその用途が広がっている。しかし、小型化により強度が必要な場合、大電流通電により材料温度の上昇を伴う場合、製造時に熱処理を必要とする場合には、これまでの無酸素銅では強度や耐熱性が不足するという課題が指摘されていた。
今回同社が開発したMOFC-HRは、こうした課題を克服したもの。コア技術である高品質な無酸素銅製造技術と材料設計技術により、高い導電率と熱伝導率を維持しつつ、強度と耐熱性を飛躍的に高めた。

レンゴー べトナムで370億円投じ段ボール新工場建設

レンゴー(本社:大阪市北区)は9月28日、ベトナムの合弁会社、ビナクラフトペーパー社(所在地:ホーチミン市郊外)が、8兆1,330億ベトナムドン(約370億円)を投じ、新たに段ボール原紙の新工場(所在地:ハノイ市郊外)を建設すると発表した。
新工場の建設により、ビナクラフトペーパー社のベトナム段ボール原紙市場における、マーケットリーダーとしての地位を確固たるものとし、同国の製紙・段ボール一貫生産体制をさらに強化していく。新工場の生産能力は年間37万トンで、稼働時期は2024年1~3月。完成後のビナクラフトペーパー社の総生産能力は年間87万トン。

塩野義 新型コロナワクチン臨床試験 年内にも最終段階へ

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)の手代木功社長は9月29日、開発中の新型コロナウイルスの国産ワクチンについて、年内にも最終段階の臨床試験を始める方針を明らかにした。
初期段階の臨床試験では安全性に大きな問題は確認されなかったとして、10月下旬から次の段階の試験を行ったうえで、年内にも最終段階の大規模な臨床試験を開始する考えを示した。今後の試験で、すでに感染したことのある人なども含めて、安全性や有効性が確認できれば、国に承認の申請を行うとしている。
さらに、いわゆる「ブースター接種」として、別のワクチンで2回の接種を終えた人を対象に、3回目に開発中のワクチンを使うための臨床試験も検討している。

パナソニック ベトナムで天井扇,換気扇の新工場稼働

パナソニックエコシステムズは9月27日、4,500万米ドル(約50億円)を投じ、パナソニックライフソリューションズベトナム有限会社が、ベトナムのビンズオン省に新工場を建設し、10月13日から天井扇、換気扇の生産および出荷を開始すると発表した。ベトナムにおけるこの商品分野の工場は、パナソニックグループとして初めて。
新工場はホーチミン市中心部より北方に位置し、敷地面積4万9,995㎡で、延床面積2万4,066㎡の2階建て。生産は、ベトナム市場向けの天井扇から開始し、来年度にはベトナムおよびアジア、中東等へも輸出する換気扇へと拡大。東南アジアにおける室内空気質関連機器の主力生産拠点として展開する。これにより、同地域における2025年度の生産台数は約300万台と、2020年度の約1.5倍へ拡大する。また、2023年度には各国の生活様式とニーズに合った商品開発を行う室内空気質ソリューションの研究開発部門(R&D)を設置し、開発・製販一体型の向上を目指す。

JR西日本とソフトバンク BRT自動運転の隊列走行を実証

JR西日本(本社:大阪市北区)とソフトバンク(本社:東京都港区)は9月27日、自動運転で隊列走行するBRT(バス高速輸送システム)の実証実験を10月から始めると発表した。
JR西日本が滋賀県野洲市で保有する土地に、全長1.1kmのテストコースを建設。走行時速は60km程度で、大きさの異なる車両3台を通信でつなげ、後続車は10~20m後ろを走行する。総事業費は約20億円を見込む。
位置情報を読み取る衛星測位システムや道路上の磁気マーカーを読み取る方法などを試す。走行時に障害物を検知できるかなども確認する。ソフトバンクは車間の通信などで協力する。先頭車両は緊急時のみドライバーが運転し、後続車は完全無人とする形を想定。2020年代半ばの実用化を目指す。

日本ルツボ 中国江蘇省南通市に持分法適用会社設立へ

特殊耐火物メーカーの日本ルツボ(本社:東京都渋谷区)は9月28日、中国江蘇省南通市に地場企業2社と持分法適用会社「久精日坩(江蘇)新材料科技有限公司」を設立すると発表した。新会社の登録資本金は3,130万人民元(5億3,900万円)で、出資比率は日本坩堝33.5%、地場の啓東久精耐火材料有限公司61.7%、正英日坩燃焼設備有限公司4.8%。耐火物の生産・販売を手掛け、中国の耐火物市場に参入する。2021年12月設立、操業開始の予定。