「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

東芝 車載システムの共同デジタル試作用プラットフォームを販売

東芝デジタルソリューションズ(神奈川県川崎市幸区)は7月9日、自動車メーカーや部品サプライヤーで普及が進むモデルベース開発を進化させ、サイバー空間上で企業の枠を超えた車載システムの共同デジタル試作を可能にする「分散・連成シミュレーションプラットフォーム(以下、VenetDCP)」の販売を開始すると発表した。
モデルベース開発とは、車載部品のモデルや、自動車を取り巻く交通環境(道路、歩行者、自転車、標識、他の車など)を模擬した外界のモデルによるシミュレーションを用いた開発のこと。
VenetDCPは、自動運転や先進安全システムなどの大規模で複雑な車載システムの開発において、自動車メーカーと部品サプライヤーが”分散”して保有するモデルとシミュレーションツール同士をを、サイバー空間上で一つにつなぎ”連成”させることで、開発の初期段階からシミュレーションを繰り返し実施することを可能にし、設計の手戻り作業の削減、品質の改善、生産性の向上を実現する。

長瀬産業 販売子会社がシンガポールに食品素材ラボを設立

長瀬産業(本社:東京都中央区)は7月9日、販売子会社のNagase Singapore(Pte)Ltd(以下、Nagase Singapore)が、NAGASEグループが取り扱う食品素材によるソリューションの提供や、食品飲料メーカー向けの実演・講習会等のコミュニケーションを行う拠点として、シンガポールにRegional Innovation Centerをオープンすると発表した。
同施設は、NAGASEグループの製造子会社、林原(所在地:岡山市)が日本国内(岡山・東京)で展開するアプリケーション開発ラボ「L’プラザ(エルプラザ)」を海外に展開するもので、2019年8月に開所した中国・厦門(アモイ)に続き2例目となる。同施設は各国の食文化や味付けによって異なるニーズを踏まえたレシピ提案、アプリケーション開発、顧客へのプレゼンテーションやセミナーの実施を目的に開設するもの。主なターゲットは東南アジア、オセアニア、中東地域のパン、菓子、飲料、乳製品、加工食品、麺などを含む食品飲料業界メーカー。

PPIH ファミリーマートと合弁設立 台湾FMの株式5%取得

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(本社:東京都目黒区、以下、PPIH)は7月8日、ファミリーマート(本社:東京都港区 、以下、FM社)の子会社、全家便利商店股份有限公司(所在地:台湾・台北市、以下、台湾FM)の株式を、PPIHとFM社が新設する合弁会社で一部取得することでFM社と覚書を締結したと発表した。
PPIHとFM社の海外ビジネスにおける協力関係強化の第一歩として、今回両社による合弁会社(出資比率はPPIH51%、FM社49%)を新設し、FM社が保有する台湾FMの発行済み株式の5%相当を取得する。取得価額は24億9,600万台湾ドル(91億900万円)。株式譲渡実行日は10月30日の予定。これによりPPIHは台湾FMとのリレーションシップを構築し、PPIHグループで台湾FMの知見の活用を図る。

WILLERとモービルアイ 日本・台湾・ASEANの自動運転提供で協業

WILLER(本社:大阪市北区)とインテルの子会社モービルアイ(本社:イスラエル・エルサレム)は7月8日、日本、台湾およびASEANにおけるロボタクシーソリューションを提供するためのパートナーシップを発表した。まず日本からスタートし、モービルアイの自動運転技術を用いた実証実験からサービス展開までを目指す。
ロボタクシーや自動運転シャトルの日本における商用化を目指し、モービルアイが自動運転技術と自動運転車両の提供を、WILLERがそれぞれの地域やユーザーに合わせたサービスデザインと、それぞれの地域における規制要件の整理やモビリティの管理、運行会社向けのソリューション開発を担う。
2021年に日本の公道で自動運転走行でのロボタクシーの実証実験を開始し、2023年には完全自動運転でのロボタクシーと自動運転シャトルのサービス開始を目指し、台湾やASEANにおいてもサービス展開を目指す。

東急建設 シンガポールのBIM設備設計のIES社を買収

東急建設(本社:東京都渋谷区)は7月8日、シンガポールIndochine Engineering Limited(インドシン・エンジニアリング、以下、IES社)の株式100%を取得することで合意したと発表した。IES社は、BIM(Building Information Modeling,Management)による設備設計・構造設計を担う企業グループで、ベトナムと豪州に子会社を持つ。
今回の株式取得を機に、東急建設はBIMに関する高度な技術を持つ多くのエンジニアを確保し、IES社は既存の顧客に加え、日本国内および東急建設が展開している東南アジア諸国での受注拡大が見込まれる。

トランスコスモス クアラルンプールに第二拠点の支店開設

トランスコスモス(本社:東京都渋谷区)は7月7日、事業の拡大に伴い2014年に設立したトランスコスモス(マレーシア)(本社:マレーシア・クアラルンプール)の第二拠点となる支店をクアラルンプール市内に設置し、同支店内にクアラルンプール第二センターを開設したと発表した。同支店の所在地はクアラルンプール サンウェイベロシティで、第二センターの席数は300席。
クアラルンプール第二センターを併設する支店の開設に伴い、全体のサービス提供体制の見直しを行い、既存の本社ビル(クアラルンプール第一センターを含む)では、グローバルマーケット向けの多国間のHUB機能および多言語対応オペレーションを提供する。

コロワイドが大戸屋HDにTOB実施 過半まで買い増し子会社化へ

焼き肉チェーン「牛角」などを運営する外食大手コロワイド(本社:横浜市西区)は7月9日、定食チェーン、大戸屋ホールディングス(本部:東京都武蔵野市)に対し、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。最大71億円を投じ、大戸屋HDの株式保有率を現在の19.16%から51.32%まで買い増して子会社化する方針。

アズビル 中国遼寧省大連市の生産子会社に新工場を建設

制御、計測、電気、通信などの機器、装置の設計、製造を手掛けるアズビル(本社:東京都千代田区)は7月7日、海外事業展開に合わせたグローバル生産体制のさらなる規模拡大・強化を図るため、中国遼寧省大連市の生産子会社、アズビル機器(大連)有限公司に、新工場棟(2022年竣工)を建設Sることを決めたと発表した。同棟の建築面積は約8,500㎡(3階建て)、延床面積は2万1,000㎡。投資額は4,600万人民元(約7億円)。完成時期は2022年初旬。
アズビルグループは日本・中国・タイを3極とした生産体制強化を進めており、海外生産比率を2011年の11%から2019年に約25%に拡大し、2025年には30%台半ばを目指して取り組んでいる。

PHC SciMedの株式70%取得し子会社化 ライフサイエンス事業強化

PHCホールディングス(本社:東京都港区)は7月7日、ライフサイエンス製品の東南アジアおよびインドにおける主要販売代理店、SciMed(Asia)Pte Ltd(本社:シンガポール、以下、SciMed)との合意に基づき、SciMedの株式の追加取得により、出資比率を70%引き上げ子会社化したと発表した。これにより、PHCグループの既存事業の強化と、新たな製品およびサービスの拡充により事業基盤を拡大する。
PHCホールディングスは各種ヘルスケア機器・サービスの開発・製造・販売を手掛けている。パナソニックヘルスケアホールディングスとして設立された。

五洋食品産業 タイ企業とフローズン・スイーツで業務提携

冷凍洋菓子(フローズン・スイーツ)の企画・開発・生産・販売を手掛ける五洋食品産業(本社:福岡県糸島市)は7月6日、タイで「シーファベーカリー」ブランドのパンや菓子類を製造・販売するシーファグループ傘下のシーファ・フローズンフードと業務提携したと発表した。
シーファ・フローズンフードのカンチャナブリ県の工場内に専用生産ラインを設け、現地の食材を使って日本のレシピを再現する。生産したフローズン・スイーツは現地のコンビニ、コーヒーチェーン、ホテルなどで販売する。五洋食品産業の冷凍ケーキが海外で生産されるのは初めて。