大阪・黒門市場がワンコインイベントで地元客呼び戻し図る

大阪市中央区の黒門市場で、黒門市場商店街振興会の有志らが7月16日、地元客や日本人観光客呼び戻しへ、ワンコイン(500円、100円)で楽しめる、市場ならではの新鮮な目玉商品を揃えイベントを開いた。このイベントは18日まで開かれ、その後も8月8日までの土曜日に開かれる予定。
新型コロナウイルスの影響で外国人観光客がほぼ姿を消した黒門市場。終日にわたる外国人観光客の往来で、地元客が立ち寄りづらくなっていた同市場は、今は閑散としてシャッターが下りた店舗も少なくない。こうした状況を何とか打開しようと企画されたのが今回のイベント。イベントにはおよそ170の店舗のうち72の店舗が参加。
「がんばろう大阪」などのスローガンを掲げても、顧客はありきたりのサービスでは来てくれないとの判断から、参加各店には地元客を呼び込むため知恵を出し、採算を度外視したサービスの提供を要請した。その結果、ふぐの刺身をはじめ、採算を度外視した商品群の店頭に並べ、あちこちで人だかりができ、早々に”売り切れ完売”の札が出されていた。
増え続けた外国人観光客の消費に照準を合わせ運営されてきた市場や商店街。新型コロナがまだまだ収束しそうになく、当面インバウンド需要が望めない中、周辺を含めた地元客や日本人観光客をどう呼び込むか?生き残りを懸け、商店主らの知恵の出しどころだ。