米国製薬大手ファイザーは11月2日、ドイツのビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチンの2021年12月期通期の売上高が、360億ドル(約4兆1,000億円)になるとの見通しを発表した。7月時点の従来予想(335億ドル)から引き上げ、21年通期の業績予想も上方修正した。ワクチン接種が早く進められた一部の国々ですでに始まっている追加接種(ブースター接種)や子どもへの接種に向けて、世界で需要が拡大したことがこの要因。
ファイザー製ワクチンは、2020年12月に米食品医薬品局(FDA)などが緊急使用を承認してから、2021年10月末までに152カ国・地域に20億回分が供給されている。各国・地域などと供給契約を結ぶ23億回分が、2021年末までに供給されるとして見通しを引き上げた。生産量は2021年に30億回分、2022年に40億回分を見込む。