NTTは4月18日、世界で初めてドローンを雷雲に向けて飛ばし、落雷させて地上への被害をなくす「空飛ぶ避雷針」の実証実験に成功したと発表した。市販の大型ドローン(2.3m四方、重さ10kg)を改造し、空に向けて5本の金属製ポールを取り付けて雷が落ちやすくした。
実験は2024年12月、標高900mの島根県浜田市の山間部で行った。安全な建物内からドローンを目視で操作し、雷雲が接近したタイミングで高度300mまで上昇させ、機体から延ばした金属製ワイヤを地面に接地。ドローンが避雷針の役割を果たし、雷が直撃した。強い電流がドローン本体に流れないように、機体の周りはアルミ線で囲われており、落雷後も安定飛行を続けて無事に着地。一般的な雷の約5倍に相当する150㌔・㌂の電流を受けても故障や誤作動を起こさないことも確認した。
同社は「空飛ぶ避雷針」として2030年ごろの実用化を目指す。避雷針の設置が難しい屋外のイベント会場や風力発電用の風車などでの活用を想定する。
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公取委 都内大手ホテル15社 カルテルの恐れで近く警告へ
公正取引委員会は、ホテルニューオータニ、帝国ホテル東京、The Okura Tokyoなど都内の大手ホテル15社の営業担当者らが毎月、都内で開かれる会合に参加し、客室の稼働率や平均単価、将来の客室単価の設定方針などの内部情報を共有していたことが分かり、不正に価格を引き上げるカルテルにつながり、独占禁止法にあたる恐れがあるとして、近く警告を出す方針を固めたことが分かった。会合はFR会=フロント・リザベーション会と呼ばれ、各ホテルの持ち回り、数十年前から行われていたとみられる。
警告の対象となるのは、既述の3社のほか、浅草ビューホテル、グランドニッコー東京台場、京王プラザホテル、ザ・プリンスパークタワー東京、シェラトン京都ホテル東京、セルリアンタワー東急ホテル、第一ホテル東京、ハイアットリージェンシー東京、パレスホテル東京、ホテル椿山荘東京、ホテルメトロポリタン、ロイヤルパークホテルの、合わせて15社。
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大阪大グループ iPS細胞から「ミニ肝臓」作製に成功
大阪大学などの研究グループは、人の細胞から本物と同じような内部構造を持つ0.5ミリほどの大きさの「ミニ肝臓」をつくり出すことに成功したと発表した。同グループの研究論文が科学誌「ネイチャー」に掲載された。
iPS細胞から肝臓の細胞を作製し、ビリルビンなど肝臓の働きに関わる物質を混ぜるなどして培養したところ、肝臓の細胞が3つの」層をつくって固まり、0.5ミリほどの大きさの立体的なミニ肝臓ができたという。
内部の3つの層は栄養分の合成や分解などそれぞれ別の役割を担っていて、このミニ肝臓を重い肝不全のラットに移植する実験では、1カ月後の生存率が50%余りとなり、3層構造ではないものを移植した場合と比べて高かったという。3層構造を実現したミニ肝臓は本物の肝臓のすべての機能を補うことができる可能性があり、様々な応用が期待される。
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京大病院が治験 パーキンソン病 iPS細胞で症状改善
京都大病院は4月16日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった神経細胞をパーキンソン病の50〜69歳の患者男女7人の脳に移植した治験結果を発表した。このうち6人で治療効果を調べたところ、4人で症状の改善がみられ、介助が要らなくなった人もいた。この結果を踏まえ、今回の治験に協力した住友ファーマなどは、年度内にも国に細胞製品の製造販売について承認申請する見通しだ。
パーキンソン病は、脳内で運動の調節に関わる物質ドーパミンをつくる神経細胞が減少して発症する難病。手の震えや歩行困難になったりする。根本的な治療法はなく、ドーパミンの分泌を促す薬で症状は抑えられるが、進行を止めるのは難しいとされる。国内患者数は推計29万人、世界では1,000万人を超える。50歳以上で発症することが多い。