新型コロナウイルスの治療の中核を担う国立国際医療研究センターなどのグループが、「回復者血しょう治療」の臨床研究を開始することが分かった。この治療法は、過去に新型コロナウイルスに感染し、回復した人の血液からウイルスなどを攻撃する「抗体」が含まれた「血しょう」を取り出し、患者に投与するもの。
計画では、回復したおよそ50人から1人400mlの血液の提供を受け、血しょうを患者50人に投与し、安全性や効果を調べる。早ければ5月にも患者への投与を始める。この治療法により、中国では重症患者への効果が報告されており、担当する医師は「重症患者の治療の切り札になる可能性がある」としている。