「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

21年度新電力の倒産 過去最多の14件 過去1年で累計31社撤退 

帝国データバンクのまとめによると、みなし小売電気事業者(旧 一般電気事業者)を除く「新電力会社」(登録小売電気事業者)の倒産は、2021年度(2021年4月~2022年3月)に14件に上った。年間を通じて倒産が2ケタに達したのは初めてで、前年度の2件から急増、過去最多を大幅に更新した。
また、電力小売事業からの撤退や新規申し込み停止も相次いでおり、2021年4月に営業が確認できた新電力の新電力約700社のうち、約4%にあたる31社が過去1年間で倒産や廃業、事業撤退したことが分かった。
2021年度に倒産した新電力の多くは自前の発電所を持たず、調達電力の多くを卸市場に依存していた。そのため昨シーズン(2020~2021年)冬の市場価格高騰で電力調達コストが大きく上昇し、採算性が悪化した。その結果、巨額の負債を抱え経営破綻に至った。その後も原燃料価格の高騰が続き、電力調達価格は下がっていないことから、新電力の経営を圧迫する状況は変わっていない。

東北大 間葉系幹細胞の幹細胞性向上へ新規培養法開発

東北大学は3月29日、間葉系幹細胞の幹細胞性を向上させる新規培養法「振盪浮遊培養法(しんとうふゆうばいようほう)」を開発したと発表した。浸透浮遊培養に、神経の元となる神経幹細胞用培地を応用することで、神経堤細胞様の間葉系幹細胞凝集体(スフェロイド)を作製することに成功した。このスフェロイドが幹細胞関連遺伝子・免疫調整遺伝子の発現を回復させることで、骨再生効果を向上させることを示した。

JR東日本 東北新幹線の3月中の再開困難 影響大

JR東日本は3月17日、宮城県と福島県で震度6強を観測した地震により被害の大きかった東北新幹線の3月中の全線再開は困難と発表した。
被災したやまびこ223号は福島-白石蔵王間で、全17両中16両が脱線したほか、高架橋などに鉄筋が露出するほどの損傷が見つかっており、点検、修理に時間がかかりそうだ。
東北新幹線は18~21日も那須塩原-盛岡間の上下線で運転を取り止め、その他の区間では本数を減らして運行する。

春闘 パナとシャープ労組ベア月額3,000円の賃上げ要求

今年の春闘で、大手電機メーカーの労働組合でつくる「電機連合」が基本給を引き上げるベースアップに相当する分として月額3,000円の賃上げを求めることを決めたことを受け、パナソニックとシャープの労働組合も同様の要求書を取りまとめ経営側に提出した。両社の業績が上向いていることを踏まえ、昨年の春闘と比べ1,000円上積みした。
ボーナスについては部門や個人の業績に応じて支払われるため、統一要求には盛り込まなかった。
3月中旬の集中回答日に向けて労使の交渉が行われる見通しで、経営側が今後の経営環境などを踏まえて、どこまで要求に応じるかが焦点となる。

米メリーランド大 遺伝子操作したブタの心臓をヒトに移植成功

米国のメリーランド大学は1月10日、遺伝子を操作して、拒絶反応が起こりにくくしたブタの心臓を、世界で初めて心臓疾患の男性に移植することに成功したと発表した。人間に移植できる臓器をつくりだす研究は各国で進められていて、将来的に移植用の臓器の確保につながる技術として期待されている。手術は7日に行われたが、3日後の10日現在も、男性の容体は安定しているという。

東工大,東大 低下した全固体電池性能を加熱処理 新技術開発

東京工業大学、東京大学、山形大学などの研究グループは1月7日、性能が低下した全固体電池を加熱処理で大幅に向上させる新たな技術を開発したと発表した。
同グループは、全固体電池の固体電解質と電極が形成する界面の抵抗が、大気中の水蒸気によって大きく増加し、電池性能を低下させることを発見。さらに増大した界面抵抗は加熱処理を行うことによって1/10以下に低減し、大気や水蒸気に全く曝露せずに作製した電池と同等の抵抗に改善できることを実証した。つまり、全固体電池の低下した性能を、加熱処理だけで大幅に向上させる技術を開発した。
高速な充電や高い安全性が期待される全固体電池は、リチウムイオン電池の代替に向けて活発な研究が行われている。しかし、固体電解質と電極が接する界面抵抗が大きく、充電に要する時間がリチウムイオン電池より長くなることが課題だった。今回の成果は、全固体電池の実用化に向け、大きく貢献するとみられる。この研究成果は2022年1月6日(米国時間)に米国化学会誌「ACS Applied Materials&Interfaces」にArticleとして掲載された。

四国で世界初 12/25から鉄道・バスの二刀流 DMW運行開始

道路と線路の両方を走行する世界初の乗り物「DMW(デュアル・モード・ビークル)」が12月25日、四国で運行を開始した。徳島県と高知県を結ぶルートの沿線自治体などが出資する第三セクター、阿佐海岸鉄道(所在地:徳島県海陽町)が運営する。
マイクロバスを改造したDMWは、ゴムタイヤと鉄の車輪を備えている。四国南部の海沿いにある徳島県海陽町と高知県東洋町をつなぐ約15kmを35分で走行する。このうち10kmは線路を走る。バスと鉄道の切り替え時は、15秒ほどで車両が浮き沈みして代謝と車輪が交代する。1台の定員は20人余り。乗車はネット予約が原則で、始発から終点までの片道料金は800円。
このDMWは過疎地を含む地域の移動手段となるだけでなく、四国観光の起爆剤としての役割も担っている。

マレーシアで洪水 ホンダ,パナソニック,ダイハツ工場に影響

マレーシアで豪雨による洪水が発生し、日系企業の工場の稼働に影響が出ている。ダイハツ工業は12月20日から合弁会社の2工場の操業を停止している。ホンダはマラッカ州の完成車工場の稼働を22日午後から24日まで止める。パナソニックは首都クアラルンプール近郊の掃除機等を生産する工場の稼働を一時停止し、復旧には最短でも1週間程度かかるとしている。