「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

在留外国人 20年1.6%減の288万人 8年ぶり減 ベトナムのみ増加

出入国在留管理庁は3月31日、2020年時点の在留外国人数が1.6%減の288万7,116人だったと発表した。減少するのは8年ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入国制限および水際対策で入国者が減ったことが要因。
国籍別にみると、中国が77万8,112人で最多、以下、ベトナムが44万8,053人、韓国が42万6,908人で続いている。上位10カ国・地域で2019年より増えたのはベトナムだけだった。

大阪・兵庫・宮城 4/5から「まん延防止」適用 期間31日間

日本政府は4月1日、新型コロナウイルスの専門家らによる基本的対処方針分科会を開き、感染が急拡大する大阪府、兵庫県、宮城県の3府県に対し、飲食店への営業時間短縮などを命令できる「まん延防止等重点措置」を適用する方針を示し、了承を経て、午後の政府対策本部で正式決定した。
期間は4月5日から5月5日までの31日間。対象地域は、大阪市、神戸市、兵庫県西宮市、同県尼崎市、同県芦屋市、仙台市の計6市。
知事は飲食店などに午後8時までの時短要請や時短命令ができ、命令に正当な理由がなく応じない事業者には20万円以下の過料を科すことができる。マスク着用や換気などの対策と見回りも強化されるほか、対象3府県での大規模イベントの観客上限は5,000人に制限される。

男女格差「ジェンダーギャップ指数」 日本は世界156ヵ国中120位

スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」は3月31日、世界各地の4分野(政治参加・経済・教育・医療)の社会進出をめぐる男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」の最新ランキングを発表した。2020年の日本の順位は、対象156カ国中120位にとどまった。日本は教育と医療へのアクセスの分野は評価が高かったものの、政治参加と経済の分野で評価が低かった。主要7カ国(G7)中でも最低だった。
男女格差が最も少ないのはアイスランドで、12年連続。2位がフィンランド、3位がノルウェーなどと続き、例年通り北欧の国々が上位を占めた。

中国の悪意の事業者の無断商標是正へ日本政府がリスト化着手

日本政府が、中国で無関係な第三者が無断登録した日本国内の有名な地名などの商標について、中国に展開する企業にビジネス上の障害となる恐れのある案件のリストアップの作業に着手したことが分かった。
日本、中国、韓国など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)が、こうした「悪意の商標」に対する規制強化の条項を盛り込んでいるため、RCEP協定発効を機に是正への対応を加速する考え。
最近、中国の食品会社が「小豆島」の商標登録を中国で申請したが、香川県の異議申し立てで棄却された。このほか「讃岐牛」「今治」の文字、北海道白老町のブランド牛「白老牛」のマークも中国の業者が中国で申請し、香川県や愛媛県今治市、白老町などがそれぞれ異議を申し立てている。

中国全人代常務委 香港選挙制度見直し民主派排除 1国2制度終焉

中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は3月30日、香港の選挙制度見直しに関する議案を全会一致で可決した。香港政府トップの行政長官と立法会(議会)議員の選挙で民主派を徹底排除する内容で、次回の選挙から導入される見通し。これにより、香港の高度な自治を認めた「1国2制度」は事実上、終わりを告げた。

ミャンマー治安部隊の抗議デモ参加者への殺害累計423人に

ミャンマーの人権団体、AAPPのまとめによると、ミャンマーのクーデターに対する抗議デモ参加者への治安部隊の銃撃による犠牲者が、3月27日の国軍記念日に最悪の114人に上った結果、累計で死者は423人を数えた。
こうした状況に国際社会は国軍を強く非難している。国連のグテーレス事務総長は27日、「子どもや若者を含む何十人もの市民が殺害されたことを最大限の言葉で非難する」と表明。そのうえで「深刻な人権侵害の責任は必ず負わねばならない」と国軍に警告した。また、日本、米国、英国、オーストラリアなど12カ国は軍や自衛隊の制服組トップの名前で、ミャンマー国軍による市民殺害を非難する共同声明を発表した。声明は「職業軍人は国際的な規範に則り、人々を傷つけるのではなく、守る責任を負う」と強調。ミャンマー国軍に対し、「暴力の停止と失われた信頼の回復」を要求した。