トヨタ自動車、JERA、神戸市など25社・団体が車載などの使用済み蓄電池のリユース・リサイクル技術の実用化に取り組む「神戸関西圏電池リユース・リサイクル協議会」を設立した。トヨタとJERAが協議会の幹事となる。
自動車の電動化に伴い大量発生が予想される中古蓄電池を有効活用するため、加盟者が様々な実証実験に取り組んでノウハウを蓄積する。設立を呼び掛けた神戸市が実証実験の場所の提供などで取り組みを支援する。
既述の幹事2社のほか、関西電力、三菱商事、川崎重工、GSユアサ、あいおいニッセイ同和損害保険など幅広い企業や団体が参加している。すでにトヨタとJERAが神戸市内で2021年度から、トヨタのハイブリッド車などから回収した32台分の蓄電池を連結して定置型の蓄電池として再利用する実験を始めている。
「資源・リサイクル」カテゴリーアーカイブ
車載電池でリサイクル網 日産自・住友商事が家庭用に供給
ナイキ 100%リサイクルポリエステルでS広島の新ユニフォーム
高島屋 使用済み衣料を原料から本格リサイクル
環境負荷低減へ 百貨店業界で先駆的取り組み
高島屋(本社:大阪市中央区)はこのほど、再生ポリエステルを原料に使った衣料品の販売を全国の12店で始めました。紳士服、婦人服、子供服など約60種類の販売です。
同社は「デパート デ ループ」と名付けたこの仕組みで、使用済みの衣料品を回収し、日本環境設計(所在地:神奈川県川崎市)の北九州若松区にある工場に持ち込み、ポリエステルを化学的に分解して脱色。真っ白な糸に生まれ変わらせ、織布・編み立て、染色・加工、縫製して再び新しい衣服にし、販売します。
手間とコストがかかりますが、地球環境への負荷を減らすのが狙いです。これだけ大規模な循環型商品の仕組み構築は、定着まで試行錯誤あるのでしょうが、百貨店業界では先駆的な取り組みとなります。
再生ポリエステルのリサイクル型のプロジェクト展開としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルで、ワーキングや資材向け商品を、帝人など繊維メ-カーが商社などと組み、物流・回収事業者と協働、化学的に様々な知見を持つ繊維メーカーならではの視点で推進した実績はあります。ただ、手間とコストが掛かり過ぎ、短期的かつ採算性という側面だけでみたら、とても手が出せません。限りある資源の活用、再生を意識した活動の一環です。
また、企業としてこのプロジェクトに着手させるには、一般消費者がいま何に困っているのか、何を欲しているのかといった消費者目線がなければ”GO”サインは出せないところです。そして、ひいてはそれが好企業イメージの醸成につながると認識しているからでしょう。