「介護」カテゴリーアーカイブ

三谷産業 60歳以上の無期限継続雇用制度を制定 4月から施行

三谷産業(本社:石川県金沢市)は2月2日、60歳以上の社員の継続雇用制度を新たに制定したと発表した。2021年4月から施行する。
国内グループ会社の60歳以上の全社員が対象。60~65歳となる年度までを「マスター正社員」として、66歳となる年度から「マスター嘱託社員」として、また人材区分は新たな役割を定義した「熟達者」となる。これにより、グループ全社の中でマッチングを図り、定年退職を事実上廃止する。
2021年4月より施行される改正高年齢者雇用安定法に呼応、企業が70歳まで働けるような措置をとるよう努力義務が課されることを見据えた制度。

コロナ倒産1年で累計1,000件の大台に 時短・自粛で売上回復せず 

東京商工リサーチのまとめによると、新型コロナウイルスに関連した全国の企業倒産件数が2020年2月の初確認から1年で、累計で1,000件の大台に達した。
外出自粛の広がりや営業時間の短縮要請などで売り上げが回復せず、資金繰りに困窮する中小企業が多い。そのため、負債額1億円未満の倒産が半数強を占めた。
2月2日に決定した政府による10都府県の緊急事態宣言の1カ月延長もあり、主要都市圏はじめとして企業の売り上げの回復は見込めず、関連倒産はさらに増えるとみられる。
業種別では飲食業が182件で最も多く、以下、アパレル関連91件、建設業83件、ホテル・旅館62件と続いている。都道府県別では東京都が247件で最多、以下、大阪府が94件、神奈川県55件、愛知県および兵庫県が46件となっている。

外国人労働者172万人と過去最多 コロナで増加率大きく鈍化

厚生労働省は1月29日、2020年10月末時点の外国人労働者が前年比4.0%増の172万4,328人だったと発表した。前年に比べて6万5,524人増え、2007年に届け出が義務化されて以降、過去最多を記録した。
人手不足を背景に外国人労働者の採用増の流れは続くが、増加率は前年の13.6%から大きく鈍化し、新型コロナウイルス拡大に伴う雇用情勢の悪化が影響した。

出光興産 介護ビジネス展開へQLCプロデュースの株式取得

出光興産(本社:東京都千代田区)は1月27日、介護事業を包括的に連携・サポートする仕組みづくりに取り組むQLCプロデュース(本社:東京都品川区)の株式を取得する契約を締結したと発表した。株式譲渡実行日は4月1日。
これにより、出光興産は、地域に根差した経営を行う系列特約販売店の強みを活かした新規事業の一つとして介護ビジネスを展開していく。安心で活力ある超高齢社会を目指し、系列販売特約店の事業多角化支援に取り組む。

コロナ禍でパート女性90万人が実質”失業状態” 野村総研推計

野村総合研究所の推計によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、パートやアルバイトとして働く女性1,163万人のうち、少なくとも7.7%にあたる90万人が「実質的な失業状態」にある。
総務省の労働力調査によると、2020年11月の女性の完全失業者数(原数値)は72万人。これに実質失業者数を加えると計162万人となり、女性の失業率は2.3%から5.2%まで跳ね上がる。
調査は同研究所が2020年12月、20~59歳のパート・アルバイト女性約5万6,000人にアンケートを実施した。

20年上場企業「早期・希望退職募集」2.6倍の93社 リーマンS以来

東京商工リサーチのまとめによると、2020年に早期・希望退職募集を開示した上場企業は93社に上った。募集企業数はリーマン・ショック直後の2009年の191社に次ぐ高水準。前年の35社から2.6倍に急増した。募集人員は判明した80社で1万8,635人を数え、2012年の1万7,705人を超え、企業数と同様、2009年に次ぐ水準。業種別ではアパレル・繊維製品が18社で最多。次いで自動車関連と電気機器の各11社が続いている。
募集人員は、最多が日立金属の1,030人、レオパレス21の1,000人、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスの900人、ファミリーマートの800人など。500人以上の募集は計12社。一方、募集人数300人以下は66社(構成比70.9%)と7割を占めた。
新型コロナウイルス感染拡大による打撃で業績が悪化、赤字・リストラによる立て直し策の一環。

日本 インドとの「特定技能」の適正な運用の連携で協力覚書

日本政府は1月19日、インド政府との間で「特定技能」に係る制度の適正な運用のための連携の基本的枠組みに関する協力覚書を締結したと発表した。この協力覚書は、両国が一定の専門性・技能を有する特定技能外国人の円滑かつ適正な送り出し、受け入れの確保(とくに悪質な仲介事業者の排除)および特定技能外国人の日本での就労における問題の解決等のための情報連携および協議の基本的枠組みを定めている。

20年「休廃業・解散企業」14.6%増の4万9,698件で最多

東京商工リサーチのまとめによると、2020年(通年)に全国で休廃業・解散した企業は前年比14.6%増の4万9,698件だった。これまで最多だった2018年の4万6,724件を上回り、2000年に調査を開始して以降、最多を記録した。
2020年の企業倒産はコロナ禍で政府、自治体、金融機関の資金繰り支援策が奏功し、前年比7.2%減の7,773件と2年ぶりに減少しただけに、対照的な結果となった。これにより休廃業・解散と倒産の合計は5万7,471件に達した。
休廃業した企業の代表者の年齢をみると、70歳代が41.7%、60歳以上が84.2%と8割を超えた。

老人福祉・介護事業の20年倒産118件で過去最多 コロナも影響

東京商工リサーチのまとめによると、2020年(1~12月)の「老人福祉・介護事業」の倒産は118件に達し、介護保険法が施行された2000年以降、過去最多だった2017年と2019年の111件を上回った。新型コロナウイルス関連倒産も7件発生。人手不足などで経営不振が続く小規模事業者に加え、新型コロナの影響が件数を押し上げた。
業種別では、「訪問介護事業」が56件(構成比47.4%)と半数近くを占め、深刻なヘルパー不足が影響した。次いで、デイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」の38件(同32.2%)。
負債額1億円未満が94件(構成比79.6%)、従業員5人未満が79件(同66.9%)、設立10年未満が65件(同55.0%)と資金力の脆弱な小規模零細事業者の倒産が大半を占め、”息切れ倒産”が目立った。
一方、負債総額140億1,300万円で前年比13.3%減少した。