ソフトバンクグループの子会社、新型コロナウイルス検査センターとソフトバンクは10月22日、東京都と福祉施設における検査の実施に係る協定を締結し、都内800以上の特別養護老人ホームや障がい者支援施設などの利用者および職員を対象とした唾液PCR検査を2020年11月から2021年3月末まで提供すると発表した。
無症状の施設の利用者や職員に対する唾液PCR検査の実施を推進し、施設内における感染の疑いがある方を早期に発見できる体制を構築する。これにより施設内での感染拡大を防止するとともに、職員が安心して業務に従事できる環境を整備する。
新型コロナウイルス検査センターは、これまで1回の検査当たり2,000円(税抜き、配送料・梱包費などを除く)の実費負担だけで、希望する法人や自治体に唾液PCR検査を提供している。
「介護」カテゴリーアーカイブ
19年の外国人の上陸拒否数16%増の1万647人 出入国在留管理庁
日本の出入国在留管理庁のまとめによると、2019年の外国人の上陸拒否数は1万647人で、前年比1,468人(16.0%)増加した。7年連続で増加した。
上陸拒否の理由は、不法就労が目的であるにもかかわらず、観光、短期商用、あるいは親族・知人訪問と偽って上陸申請している疑いがあるなど、入国目的に疑義が認められた者は8,890人で全体の83.5%を占めた。上陸拒否者の国籍・地域をみると、中国、タイ、トルコの上位3カ国・地域で合計6,088人で、全体の57.2%を占めた。中国が前年の2,092人から3,765人(前年比80.0%増)へ大幅に増加した。
上陸拒否数を空港別にみると、第1位は成田空港で5,487人と全体の51.5%を占めた。第2位は関西空港で2,022人(全体の19.0%)、第3位は羽田空港で1,344人(同12.6%)、以下、中部空港が964人(同9.1%)、福岡空港が262人(同2.5%)の順となっており、これら上位5空港で全体の94.7%を占めた。
ソニー銀行・オリックス銀行 遺言代用「家族へツナグ」信託
日本郵便 非正規社員の待遇差は「不合理」最高裁が判断
外国人介護留学生2,395人で最多更新 養成施設の3人に1人に
契約社員の退職金なし「不合理な待遇格差」に当たらず 最高裁
最高裁は10月13日、非正規労働者の待遇改善につながるかも知れない2つの訴訟で、いずれも元非正規労働者の申し立てを退ける判断を示した。元契約社員、アルバイトへのそれぞれ退職金「なし」、賞与「なし」は不合理と認めなかった。
一つは東京メトロ子会社のメトロコマースの元契約社員が退職金の支払いを求めた訴訟の上告審判決。最高裁第3小法廷は会社側が退職金を支給しなかったことが「不合理な待遇格差」には当たらないとの判断を示した。二審・東京高裁は、不支給を不合理な格差だと認定し、正社員の25%の水準の金額を支払うべきだとの判断を示し、今回最高裁の判断が注目されていた。
また、最高裁は同日、別の、4年間フルタイムで大阪医科大学の研究室で秘書のアルバイトをしていた50代の女性の訴訟でも、大学側のアルバイトへの賞与の不支給について「不合理ではない」との判断を示した。
2019年時点で2,165万人に上っている非正規労働者、およびその支援団体・関係者らは、政府が掲げる”働き方改革”のもと、一歩踏み出した新しい最高裁の判断を期待していただけに、失望の声が大きい。
リネットジャパンG カンボジア技能実習生の送り出しを再開
リネットジャパングループ(本社:名古屋市中村区)は10月9日、カンボジア子会社で自動車整備人材教育・送り出し事業を展開するRENET(CAMBODIA)HR CO.,LTD.(以下、リネットカンボジアHR社)が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、中断していたカンボジア技能実習生の送り出しを10月より再開したと発表した。
4月から日本国内への入国が制限されていたが、10月から入国制限が緩和されたことにより、カンボジア技能実習生の入国も可能となった。リネットカンボジアHR社では、出発が延期されていた実習生51人、および現在カンボジアで講習中の実習生を順次送り出していく。
リネットカンボジアHR社は2018年1月の設立以来、カンボジア政府の要請を受け、カンボジア最大の国立工科大学校、National Polytechnic Institute of Cambodia(NPIC)を拠点に、日本の受け入れ企業で戦力として活躍できるカンボジア人材を育成。現在累計で日本の自動車業界に150名を超える受け入れ(予定含む)を決定している。
コロナ関連倒産 全国で累計600件 うち負債1,000万円以上571件
問題山積!入国制限緩和後も戻らない外国人技能実習生
全世界を対象にした入国制限が10月1日緩和され、ビジネス関係者や技能実習生、留学生など中長期の在留資格を持つ外国人が入国できるようになった。しかし、技能実習生らが新型コロナウイルス禍に見舞われる以前のように、それぞれの現場に戻るには問題が山積している。したがって、問題は政府の”入国制限緩和”→渡航・来日→日本の職場(現場)という流れにはならず、技能実習生らが一定数日本の職場に戻ってくるには、かなり時間がかかりそうだ。
ちなみに9月末までの2カ月間にベトナムなどから新たに入国した技能実習生は1,793人となっており、前年同期と比べおよそ95%減少している。
この大きな要因は、技能実習生らが日本に来たくても簡単には来れない事情があるためだ。この点、技能実習生の受け入れを担う監理団体によると、コロナ禍前と比べ経費が大幅にかかるようになったからだ。例えば航空券が例年の8~9倍に値上がりしているほか、入国した実習生が14日間待機する宿泊先や、日本語研修などの人材を新たに雇用ための費用を工面する必要があるのだ。このため、監理団体自体もそれだけの準備をしなければ安易に業務を進められないというわけ。
日本の受け入れ企業にも事情がある。これは業種により、コロナ禍によるダメージの差異で事情は違ってくるが、宿泊業や飲食業では当該企業の存続が危ぶまれる状況に陥ってるところもあり、今すぐには働き手は求めていない。反面、担い手が不足している農業では、技能実習生が当該事業者の農作業全般を、そしてひいては当該地域の農業を支えている側面がある。このため、こうした当該事業者はすぐにも働き手がほしいのだが、無理なことで持ちこたえられず、廃業を検討しているケースもあるという。
法務省出入国在留管理庁によると、2019年12月時点で日本で受け入れている技能実習生は、およそ41万1,000人に上り過去最多となっていた。このうち農業の現場ではおよそ3万2,000人に上っていた。