「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

2025年「大阪・関西万博」プロデューサー10人決定

2025年に開催される「大阪・関西万博」の実施主体、博覧会協会は7月13日、大阪市内で記者会見を開き、万博のプロデューサー10人を正式発表した。選ばれたのは建築家の藤本壮介氏、愛知万博でチーフプロデューサー補佐を務めた石川勝氏、映画監督の河瀬直美氏、メディアアーティストの落合陽一氏、生物学者の福岡伸一氏、アニメーション監督の河森正治氏、放送作家の小山薫堂氏、慶應大学医学部の宮田裕章教授、大阪大学の石黒浩名誉教授、音楽家の中島さち子氏の10人。
会場のデザイン・運営、8つのテーマ事業ごとに各1人が担当し、総合プロデューサーは決めない。アフターコロナの次代を見据え、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする万博が、いわば”司令塔”の10人のプロデューサーのもと開催に向けていよいよ始動する。

アイヌ文化発信拠点「ウポポイ」7/12北海道白老町にオープン

アイヌ文化発信拠点となる国立施設「ウポポイ」が7月12日、北海道白老町にオープンする。同施設には「国立アイヌ民族博物館」をはじめ、アイヌの古式舞踊を披露するホールなどが整備され、失われつつある文化を復興・発展させる拠点としての役割が期待されている。
国立アイヌ民族博物館の入館には別途、オンラインでの予約が必要。ウポポイは年間100万人の来場を目標に掲げている。

東寺、東大寺など京都・奈良の著名寺社 新型コロナで拝観停止に

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の対象拡大を受けて、人の接触削減のため京都、奈良の著名寺社がいずれも拝観休止を発表した。
まず京都・東寺のお堂の拝観は4月22日から当面休止となった。東寺の拝観が始まった1965年以降、休止となるのは初めてという。仁和寺も5月6日まで拝観を休止する。北野天満宮、清水寺、下鴨神社、東本願寺などは開門時間を短縮する。
奈良・東大寺大仏殿内部は4月24~5月31日まで拝観停止する。二月堂、法華堂、戒壇堂など6つのお堂も拝観停止する。斑鳩町の法隆寺、奈良市の唐招提寺は4月23日から5月6日まで拝観停止する。このほか、和歌山の高野山・金剛峰寺、壇上伽藍なども5月6日まで拝観を休止する。

祇園祭 山鉾巡行中止へ “密集”避けられず実施困難と判断

日本三大祭りの一つで、京都の「祇園祭」のハイライト、山鉾巡行について、例年通りの実施は困難と判断、取りやめる方向で調整していることが分かった。巡行や、歩行者天国となる宵山、宵々山などでは大勢の人が”密集”し、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるため。巡行が中止となれば、昭和37年以来58年ぶりとなる。
祇園祭の山鉾巡行は、前祭(さきまつり)で7月17日に山鉾23基が、後祭で7月24日に山鉾11基がそれぞれ京都市中心部を巡行する。

東大寺二月堂”お水取り”の「お松明」始まる

奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂の伝統行事「修二会(しゅにえ)」、通称”お水取り”の「お松明」が3月1日夜から始まった。
練行衆と呼ばれる僧侶たちが、長さおよそ6m、重さおよそ40kgの大きなたいまつの灯りに導かれ、石段を昇って二月堂に入る。そして「童子」と呼ばれる補佐役が燃え盛るたいまつを二月堂の欄干から突き出して勢いよく駆け抜けると夜空に火の粉が鮮やかに舞い上がる。
この火の粉を浴びると健康に過ごせるといわれ、今年は異例のマスクをした数多くの人たちが、ご利益に預かろうと歓声を上げながら集まる姿が見られた。このお松明あ3月14日まで毎晩行われる。

世界の記憶「白樺日誌」の保存状態を調査 京都府舞鶴市

京都府舞鶴市の舞鶴引揚記念館で2月20日、ユネスコの「世界の記憶」遺産として登録されている「白樺日誌」の保存状態を確認するための調査が始まった。白樺日誌は戦後、ロシア・シベリアに抑留された舞鶴市出身の男性が、現地の白樺の皮を紙の代わりにして、ふるさとへの思いを綴ったもので、5年前に「世界の記憶」に登録された。
文化財の保存に詳しい研究員らはマイクロスコープや赤外線カメラなどを使って、白樺の樹皮36枚が劣化していないかや、書かれた文字の色合いに変化が出ていないかなどを調べ、記録していた。調査は20、21の両日行われ、これを踏まえ白樺日誌の適切な保存方法を検討することにしている。

南太平洋の海底岩石から微生物 東大Gが異例の発見

東京大学の研究グループは、南太平洋の海底を掘削した岩石の中に微生物が生息していることを発見した。これは異例の発見。
バクテリアなどの微生物が地下から見つかるのは、有機物を豊富に含む堆積物の中や熱水噴出孔など、エネルギーを得ることができる場所の限られる。そのため、玄武岩と呼ばれる地下に広く存在する一般的な岩石の中には生息できないと考えられてきた。
ところが、今回同研究グループは南太平洋のおよそ5,000mの海底から、さらに100m余り地下の玄武岩を、微生物が混入しないように掘削し、生物がいないか調べ、1マイクロ程度の小さなバクテリアなどが多数生息していることを発見したもの。発見した玄武岩の筋状の模様の部分は、玄武岩の一部が長い年月で粘土質に変化した部分だという。