中国 香港に治安維持機関設置へ 「国家安全法」が全法律に優先

中国政府が香港への騰勢を強める「香港国家安全法」の概要が6月20日、判明した。国営の中国中央テレビ、新華社などによると、法案は6章66条で構成。国家の安全に危害を加える犯罪行為として①国家の分裂②政権の転覆③テロ活動④外国勢力と結託して国家の安全に危害を加える行為-の4種類を規定。
中国は香港に治安維持に関わる機関を新設して監督・指導する。香港の他の法律と矛盾する場合は、国家安全法が優先される規定も盛り込む。この「香港の中国化」により、香港の「一国二制度」は完全に崩壊する。「香港国家安全維持法案」は継続審議され、7月上旬までに成立する可能性が高い。国家安全法は香港の立法会(議会)の審議を経ずに施行される見通し。