中国・北京で開かれている全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は5月28日、反体制活動を禁じる「香港国家安全法」の制定方針を採択した。これにより、中国が国家安全に関する機関を香港に設置して、直接取り締まりができるようになる。その結果、香港での言論の自由が中国本土並みに制限され、高度な自治を認めるとしていた「一国二制度」が事実上骨抜きにされることになる。そのため、米国や香港の民主派は反発を強めている。
中国政府は6月にも全人代常務委を開き、立法作業を進める。9月に香港立法会(議会)の選挙が予定されていることから、この前の夏までに成立させるとの見方が多い。
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米国のコロナの死者10万人超え 累計感染者169万人
米国ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、日本時間5月28日午前7時時点の米国の新型コロナウイルス感染症による死者が10万人を超えた。また、同国の累計感染者数は169万人に上っている。
米国のコロナ感染症による死者が5万人に達したのが4月27日で、その後1カ月間で倍増したことになる。死者はニューヨーク州など東海岸各州やシカゴ、デトロイトなど主要都市とその周辺に集中している。中でも感染者数37万人と最多のニューヨーク州では約3万人が死亡している。
米国では感染拡大のピークが過ぎたと判断、5月20日、全米50州で業種や地域を限定して経済活動が再開されているが、いまも1日あたり死者は500人前後に上っている。
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タイ 4月の自動車生産台数84%減の2万4,711台に落ち込む
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、タイ工業連盟(FTI)自動車部会はこのほど、2020年4月の自動車生産台数が前年同月比83.6%減のわずか2万4,711台にとどまり、12カ月連続のマイナスになったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内外の景気悪化が響いた。
トヨタ自動車、いすゞ自動車、ホンダ、三菱自動車、日産自動車、マツダ、スズキの日系企業各社も工場の操業を一時停止し、4月にその減産傾向が顕著になり、統計に反映された。また、月間台数としては、大洪水が発生した2011年11月以来の記録的な低水準となった。
2万4,711台の内訳は輸出向けが55.5%を占め、1万3,713台(前年同月比81.8%減)、国内販売向けが44.5%で1万998台(同85.3%減)だった。
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パチンコ店 コロナ禍で4月以降全国で85店が倒産・店舗閉店
緊急事態宣言のもと休業要請をめぐり最後まで拒否し、話題となったパチンコ業界。業界団体などによると、そのパチンコ店の経営が悪化、全国で事実上倒産したり、閉店に追い込まれていることが分かった。すでに全国のパチンコ店およそ1万店のうち4月以降、全国で少なくとも85店が倒産や閉店しているという。都道府県別では東京都が11店で最多で、次いで北海道で9店、愛知県で6店が確認されている。
例えば東京の場合、休業協力金として最大で100万円が支払われる。しかし、大規模な店舗では家賃だけで月に1,000万円を超える。人件費や諸掛かりを考慮すると、国や地方自治体の公的な助成金の金額ではとても追いつかない。ほとんどの店舗では大幅な赤字は免れず、休業=企業の存続に直結するといっても過言ではなく、営業を強行したくなるというわけだ。
自分自身の「雇用に不安」47.7% 日本生産性本部が調査
日本生産性本部が自営業者などを除く20歳以上の働く人1,100人を対象に実施した調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、自分自身の雇用に不安を感じている人が47.7%と半数近くに上ることが分かった。
感染拡大の影響で雇用に不安を感じているか尋ねたところ「かなり不安」「どちらかといえば不安を感じる」と回答した人が合わせて47.7%に上った。業種別にみると、宿泊業が85.7%、飲食サービス業が75.6%などとなり、コロナ禍で休業を余儀なくされた業種で雇用不安が広がっていることがうかがえる。これらは民間の信用調査機関のまとめで、経営破綻企業の上位にランキングされる業種だけに切実な思いが伝わる。
また、テレワークをした人に感染拡大が収まった後もテレワークをしたいか尋ねたところ、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた人は合わせて62.7%となった。これらの人にテレワークの課題を尋ねたところ、「職場に行かないと閲覧できない資料のネットでの共有化」が最も多く48.8%、次いで「通信環境の整備」が45.1%などとなった。
政府 全国の緊急事態宣言の「解除」を宣言 首都圏と北海道も
日本政府は5月25日、緊急事態宣言が継続していた首都圏(1都3県)および北海道を含めた、全国47都道府県の緊急事態宣言の解除を宣言した。新型コロナウイルス感染の状況、医療提供体制、監視体制などを総合的に勘案し、必要がなくなったと認められると判断した。この結果、4月7日以来、およそ1カ月半に及んだ緊急事態宣言のもとでの活動制限、”巣ごもり”生活から解放されることになった。
ただ、コロナウイルスがなくなったわけではなく、新たなステージでの、常に”withコロナ”を念頭に置いた向き合い方が求められる。なお、緊急事態宣言は解除されたが、首都圏などで接待を伴う飲食店、カラオケボックス、ライブハウスなどへの休業要請は5月中は継続され、全面解除となっていない。