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自民議員の8割超加盟の「国力研究会」とは?

自民党の新たな議員連盟「国力研究会」が5月21日、初会合を開いた。麻生副総裁が主導し、高市首相(党総裁)を支える旗印を掲げ、自民党の衆参両院議員417人のうち8割超が加わった。
これは派閥や研究グループでもない。自民党内では”高市一強”といわれる今、これに異論を唱える有力議員はいない。なのに、ここで何をしようというのか?
そこで野党に対し、自民党の”一枚岩”を見せつけて、戦意を喪失させ、高市政権が提起する政策に”異を唱えさせない”とでもいうのか。国力研究会旗揚げの意図・目的が、全くわからない。
今回の初会合にはグラス駐日米大使を招いた。国会内で「トランプ大統領・高市首相による日米黄金時代のビジョン」をテーマに講演を催した。
関税政策の失敗、イラン軍事作戦の失敗など数え上げればきりがない”失策続き”のトランプ米政権が、11月の中間選挙で敗れれば、一気に求心力を失うことは必定だ。また、その可能性は極めて大きいと言わざるを得ない。そのとき、”盤石”だったはずの高市政権は一気に信頼を失い、身動きが取れなくなる可能性が大きく浮上する。そんな危うさがある。

今こそ超大国の拒否権に”制限”の本格論議を!

国連のグテレス事務総長が5月20日、日本記者クラブで記者会見し、機能不全との批判がある国連安全保障理事会の改革を巡り、「理事国を増やすことが絶対的に不可欠だ」と主張した。また、安保理の理事国にアフリカ、南半球国がいないことを念頭に「発展途上国により大きな発言権を与える必要がある」と強調した。
しかし、今の国連に対する機能不全批判の”元凶”は他にある。グテレス氏は「多国間主義が危機なのではなく、自分たちで紛争を起こし、拒否権を用いて免責される超大国の振る舞いこそが、(国連の)危機的状況なのだ」と批判している。
そこで言いたいのは、国連の抜本的改革の”本丸”は大国の常任理事国がが保有する拒否権に”メス”を入れることだ。このことはすべての当事国はじめ国連関係者らが、十分認識していながら、いや認識しいるからこそ手を付けられない案件なのだろう。とくに当事国ならば、自ら手放すマネはしないだろう。
それほどに、極めて難しいことだが、これしかない。まずは拒否権に”制限”を加えることしかないのではないか。当事国が拒否権を発動したら、それで終わりではなく、例えば出席・参加国の3分の2以上の支持があれば、拒否権を発動できなくするとか、拒否権に制限を加える方法は様々にあるはずだ。
ロシア(ウクライナ侵略)、中国(人権問題)、米国(イラン問題など)などトラブルを抱える国々は、自他ともに大国を自認するならば、自国の利益第一に凝り固まらず、公平な”目線”で判断すべきだろう。それこそが国連のあるべき姿だろう。
大国の横暴には全くチェックの目を向けず、多くの発展途上・新興国の動向だけが監視の対象では不公平極まりない。大国は拒否権が得難い既得権などと考えず、今こそ自戒を込めて、国連改革の本丸=拒否権に制限を、自分たちこそ改革に立ちふさがる悪しき壁になっていることを思い知るべきだ。でなければ、永遠に国連の改革などおぼつかない。

米中首脳会談 米劣勢が浮き彫り, 余裕の習氏

9年ぶりの中国・北京における、トランプ米大統領と習近平国家主席との米中首脳会談が終わった。事前の予想とは違い、結果は米劣勢のパワーバランスが浮き彫りになった。両国は「建設的戦略安定関係」に引き上げたが、トランプ政権が11月の中間選挙を控え、成果を上げ、点数を稼ぐ思惑や”もくろみ”が見事に外れた。具体的には①」年間170億ドル相当の大豆など農産物購入②ボーイング航空機200機購入ーーなどにとどまった。航空機購入は、当初500機と伝えられていたが、ふたを開けたら半分以下に減っていたというわけだ。
会見では、余裕綽々(しゃくしゃく)の習氏に対し、どんな場面でも通常、勝手気ままに振る舞い、場違いと思われるほど”大言壮語”するトランプ氏が、借りてきた猫のようにおとなしく、気難しい表情で対応していた姿が際立った。いつもはどんな場面でも言いたい放題の”トランプ節”が完全に影を潜めていた。
習氏が台湾問題、トランプ氏がイラン情勢の事態改善をメイン議題に据えた。だが、習氏は台湾問題を「適切に処理しなければ米中が対立、衝突し、深刻な局面に陥る可能性がある」とトランプ氏に警告した。そのうえで、米国が台湾に武器売却することを強く牽制した。また、イラン情勢を巡りトランプ氏が習氏に要請こそしなかったが、心の内で強く望んだ、イランとの友好関係のある中国に、事態改善への関与や働きかけの、協力については全く得られなかった。

水素からナフサ生産する技術は貢献できるか

川崎重工業は5月12日、決算説明会で、世界的な原油調達難を受け、取っておきの天然ガス由来の水素からナフサ(粗製ガソリン)を生産する独自技術のアピールを始めた。橋本康彦社長は「水素を使ってガソリンやナフサをつくれると知らない人がまだ多い。いろいろな方に紹介し、期待を寄せられている」と話した。
ナフサは原油から製造するのが一般的だ。だが、中東情勢の悪化でホルムズ海峡の事実上の封鎖が続き価格が急上昇し、先行きが見通せない。この長期的な原油調達難で産業界だけでなく、一般生活者の暮らしにも大きな影を落としている。
同社の独自技術で、天然ガス由来の水素などを活用すれば、経済安全保障に貢献できるはずだ。同社は天然ガス由来の水素などからガソリンを製造するプラントをトルクメニスタンで納入した実績があるという。この種の商業プラントは世界でも珍しい。

認知症高齢者の保有資産が”凍結”リスク

認知症高齢者の増加が加速する中、これらの人たちが保有する資産も増加している。一方で成年後見制度や信託などの備えが一向に進んでいない。そこで大きな問題となるのが、これらの保有資産の凍結リスクだ。
有力シンクタンクの試算によると、認知症者および軽度認知障害者を含めた人たちの保有資産は2030年に500兆円を上回るという。認知症の症状が重くなると銀行口座などが凍結となり、事前にそうした事態を見据えた対策や備えがなければ、治療に充てる資金を引き出せないといったリスクが高まる。
それだけに本人の意思を尊重した早めの準備が欠かせない。現実に成年後見センターには、「親が認知症になったが、本人の預金が口座からおろせず、医療費が払えない」といった相談が増え続けている。対策は”待ったなし”だ。認知症者および認知症予備軍の人たちはもちろんだが、認知症者を抱える多くの家族の、避けて通れない喫緊の問題だ。

中国で「寝そべり」投稿横行,問題の本質は?

中国でいま、インターネットで「もう頑張れないから寝そべる」「投げやりが最適解」などの無気力な若者を指す投稿が拡散している。こうした状況に中国の情報機関、国家安全省はSNSの公式アカウントで、これらは「反中勢力による世論工作だ」などと批判、若者に向け「信じてはいけない」と呼びかけている。
国家安全省の調査機関は、若者への発信について、「反中の海外勢力」が資金提供などで援助しているとし、「中国の若者が寝そべり、中国の発展が阻止されることを望んでいる」「意図的に不安を拡大させている」と批判、抑え込みに躍起だ。
中国では、学歴重視への圧力や厳しい就職競争を受け、精神的にも肉体的にも疲れた若者たちの間で、仕事や私生活を頑張らない「寝そべり」「あきらめ状態」などのネット用語が氾濫、横行している。若者への注意喚起には良いとしても、当局は今こそ当事者・若者目線で学歴重視、度を超えた就職競争にメスを入れ、本腰で対策を考える必要があるのではないか?それこそが最大の支援策であり、若者にやさしい国になるのではないか。

戦闘終結への米・イラン交渉に行き詰まり感

米国とイランの戦闘終結へ向けた2度目の直接協議は、期待された仲介国パキスタンを通した外交的な接触は今後も続く見通しだが、米国、イラン両国の主張の隔たりは極めて大きい。ホルムズ海峡を巡る軍事的な緊張が続く中、交渉の先行きには行き詰まり感が漂っている。
イランのペゼシュキアン大統領は、米軍によるイラン船舶を対象とした海上封鎖に触れ、「圧力や脅威、海上封鎖がある限り、交渉には入らない」と明言。一方、米国も強硬姿勢を崩していない。トランプ大統領は戦闘が終結するまで海上封鎖を継続する考えを示している。
ただ、対立が続く一方、トランプ氏は4月25日、米代表団の派遣中止を決定した直後、イラン側から「新たな優れた提案」が示されたことを明らかにした。2度目の直接協議は実現しなかったが、水面下では条件闘争が繰り広げられていることが示唆された。

トランプ氏の支持離れ加速 対イラン作戦で

トランプ米大統領の対イラン軍事作戦を巡る言動が支持離れに拍車をかけている。強引な政権運営や物価高などを背景に支持率が低迷。11月の中間選挙を見据え、こうした局面打開と支持率回復に向けて始動した軍事作戦だったが、その思惑は外れ、かえって反感を買い、戦闘の収束さえ見通せない状況に陥っている。
CBSテレビ系調査会社によると、トランプ大統領のイラン軍事作戦に対する不支持率は、米国民全世代で64%に上っている。しかも、若い世代では特に拒否反応が強く、不支持率は72%に達している。
米国民の間で反トランプ意識が充満する中、火に油を注いだ格好となったのが、今回の軍事作戦に批判的なローマ教皇レオ14世との対立だ。ちょっと信じがたいことだが、自身をイエス・キリストに見立てて発信したSNS投稿が波紋を広げた。このことが、同氏の岩盤とも言える、支持基盤のキリスト教福音派からも、神への「冒瀆(ぼうとく)だ」との反感を招いている。
国際法など関係ない、自分自身がルールだと豪語し、強引かつ手前勝手な運営を一向に改めようとしないトランプ氏の”大暴走”に、世界中が大迷惑している。

定数削減ありきの議論は邪道, 本筋の議論を!

異例の1月衆院解散で中断していた、衆院選挙制度に関する与野党協議会が議論を再開した。ただし、今回の議論、スタート時からおかしい。ピントがズレている。
与野党は立法府のあり方を熟慮し、衆院選挙制度の改革について論じ合うことが本筋であるべきなのだ。優先すべきは自民党・日本維新の会の、与党が打ち出している定数削減ではない。
自民党は衆院定数(465議席)の1割を削減する法案を今国会に提出する意向を示している。日本維新の会は45議席を削減すべきだと主張している。一方、野党の中道改革連合や国民民主党などは制度改革と一体で検討するよう求めている。
定数削減が唐突に議題となったのは、公明党が連立を離脱した後、請われて連立入りした維新が強く主張して、今の連立政権の合意に強引に盛り込んだのがきっかけだ。
ところで、衆議院の議員定数削減はそれほど差し迫った問題なのか?日本の国会議員数は今でも主要国と比べて少ない。それなのに削減して、国民の声がさらに国政に届きにくくなる状況をつくっていいのか?
維新が掲げる「身を切る改革」という、有権者に対して聞こえの良いキャッチフレーズに因われ、国政に携わる者として、本来の多様化する民意を集約して国政に反映させる国会議員の役割を決して軽視してはいけない。

吉村氏はリーダーシップを勘違いしている

日本維新の会および地域政党・大阪維新の会代表、吉村洋文大阪府知事の運営手法に大きな問題がある。吉村氏はリーダーシップを勘違いしているのではないか。
自治体の首長でありながら、住民に寄り添うのではなく、住民の意思を全く無視し、自分自身の考え方を力で押し付けようとしているに過ぎない。唐突な任期半ばでの知事辞任、大阪市長とのダブル選挙など、ただただ無駄な経費を使ったことも含め、吉村氏がやっていることは、まさに”暴君”の所業だ。あってはならないことだ。真に府民に寄り添った姿勢を貫く気持ちがあるなら、もっともっと謙虚であれと言いたい。でなければ、早急に身を引くべきだ。
過去2度の住民投票で「NO」を突きつけられた、3度目の大阪都構想の賛否を問う手続きについても、吉村氏は大阪市議団には当初、全く事前の協議や根回しもないまま、”自分の世界に浸った”まま、対外的にアドバルーンを上げた。この動き方について市議団・議員から「時期尚早」や「やり方が強引」の声が挙がっても一向に耳を貸さず、一切無視だ。
同氏が今やっていることはすべて”独断専行”であって、大阪維新の会という組織内の意思疎通を全く蔑(ないがし)ろにしている。地方自治ではとりわけ求められ、重視しなければならないと思われる、民主主義のルール破りの連続だ。市議団は、いつまでもこの強引なやり方を改めようとしない吉村代表に対し、不信任を突きつけたらどうだろう。
首長として欠落している部分がまだある。本来の大阪府知事として早急にきちんと処理しなければならないはずの、大阪・関西万博の海外パビリオンの工事を請け負った事業者の工事代金未払問題だ。マスメディアがほとんど報道しなくなったことをいいことに放置したままだ。
少なくとも関係者に丁寧に問題解決の道筋を示し、現在どのような状況にある、といったことは明らかにすべきだろう。目立つパフォーマンスにのみ熱心な同氏には、こんな問題は眼中にないのだろうが…。