TPP11 3月署名で合意 カナダが譲歩
米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)の参加11カ国は1月23日、東京都内で開いた首席交渉間会合で、11カ国による新たな協定(TPP11)の正式合意にあたる署名式を3月8日にチリで開催することで合意した。
議長国の日本は、早期署名に慎重だったカナダを説得し、11カ国での合意にこぎつけた。茂木俊充経済財政・再生相が会合後の会見で明らかにした。
17年の輸出額78兆円 貿易黒字2.9兆円 半導体製造装置牽引
財務省が1月24日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、2017年の輸出額は前年比11.8%増の78兆2897億円となり、2年ぶりに増加した。輸出額から輸入額を差し引いた2017年の貿易収支は25.1%減の2兆9910億円にとどまり、2年連続の黒字は確保したものの、黒字幅は縮小した。
輸出仕向け先をみると、中国を含むアジア向け輸出は15.7%増の42兆9252億円、中国向けは20.5%増の14兆8914億円と、いずれも2ケタの伸びを確保した。いずれもIoTの普及に伴う半導体製造装置が輸出をけん引した。
米国向けは6.8%増の15兆1110億円で2年ぶりに増加した。欧州連合(EU)向けも8.5%増の8兆6572億円だった。両市場とも自動車が伸びた。
2017年の輸入額は14%増の75兆2986億円となり、3年ぶりに増加した。
訪日外国人向けICT活用のおもてなしサービスの実証 広島
一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会は、JTB中国四国、公益社団法人広島県バス協会、広島電鉄、NECとともに、訪日外国人へのICTを活用したおもてなしサービスの実証実験を、広島地域で実施する。実証期間は1月22日から約1カ月間とし、広島周遊観光プランをベースに訪日外国人の利便性・回遊性を高めて、広島地域の魅力度の向上を図る。
広島空港・広島市内ゲストハウス、おりづるタワー等で、訪日外国人観光客周遊乗車券を購入した訪日外国人が自ら登録するパーソナルデータ(母国語・アクセシビリティ、食の禁忌、アレルギー情報等)と交通系ICカード(PASPY)を連携させ、広島県とその周辺地域の9つの広島周遊観光プランを選択する。
このプランに参画するバス・タクシー・旅行等のサービス事業者が「IoTおもてなしクラウド」から情報提供される訪日外国人のパーソナルデータに基づき、各自に適したサービスを提供する仕組み等を検証する。この実証を踏まえ、2020年に向けた社会実装を目指す。
中国の17年貿易総額11.4%増の456兆円で3年ぶりプラス
中国の税関総署によると、同国の2017年の貿易総額は前年比11.4%増の4兆1044億㌦(約456兆円)で3年ぶりに前年実績を上回った。このうち輸出は7.9%増の2兆2634億㌦。最多の米国向けが11.5%増だったほか、欧州連合(EU)向けが9.7%、日本向けが6.1%のそれぞれ増。
輸入も15.9%増の1兆8409億㌦。米国トランプ政権が問題視している対米貿易黒字は2758億㌦で1割増となった。この結果、米中間で引き続き経済摩擦の火種になることは必至だ。
なお、北朝鮮との貿易総額は10.5%減にとどまっている。ただ、12月については前年同月比50.6%減となった。