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コーセー タイの高級化粧品会社買収 中期計画で海外拡大へ

コーセーは12月10日、タイの高級化粧品ブランド「パンピューリ」を展開する企業PURI CO.,LTD(ピューリ社、本社:タイ・バンコク)を買収すると発表した。買収価額は非開示。株式譲渡実行日は12月30日の予定。
パンピューリは天然素材を活用したハンドクリームや香水、入浴剤など高級化粧品に強みを持つ。タイヤ香港で展開しているパンピューリのブランドを取り込むことで海外売上比率を高める。
コーセーは2030年までの中期経営計画で、グローバルサウス(新興・途上国)での販売増を目標としており、この一環。海外売上比率は2023年で37%だが、2030年までに50%以上に引き上げる。グローバルサウスの構成比率は3%から12%に高める。
ちなみに今回の買収ブランド、パンピューリを展開するピューリの2023年12月期の売上高は5.8億タイバーツ(約26億円)。2024年12月期は倍増を見込む。

マイナ保険証 救急患者の医療情報 同意なしに閲覧可 開始

厚生労働省は12月9日、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」を利用し、意識不明に陥った救急患者らの医療情報を、本人の同意なしに病院が閲覧できるシステムの運用を始めた。処方薬や手術歴などを救急医らが把握し、的確で迅速な治療につなげることで、救命率の向上や後遺症の軽減を目指す。
新システムでは、意識不明や会話が困難などで意思確認ができない場合、医師が救命や回復のために必要と判断すれば、本人の同意なしに閲覧できる。救急用にまとめた情報も確認できる。厚労省は2025年度、マイナ保険証を利用する患者の電子カルテ情報を、医療機関同士で共有する仕組みを導入する方針だ。ただ、現状では医療機関や薬局でのマイナ保険証の利用率は2024年10月時点で15.67%にとどまっている。

シャープとKDDI 工場跡地でデータセンター早期稼働で合意

シャープ(本社:大阪府堺市)とKDDI(本社:東京都千代田区)は12月9日、堺市の大型液晶パネル工場跡地へのAI(人工知能)用データセンターの整備について、早期に稼働させることで両者が合意し、基本合意書を交わしたと発表した。2025年度の本格稼働を目指す。
KDDIは、シャープから土地や建物の一部を譲り受け、2024年度中にデータセンターへの転換工事に着手する計画。シャープは工場の跡地活用を巡り、KDDIとは別に、ソフトバンクとの間でも、データセンターへの転用について協議している。

太陽誘電と東北大 早期の社会実装へ燃料電池を共同研究

太陽誘電(本社:東京都中央区)は12月9日、東北大学と共同で燃料電池などの高温エネルギー変換機器の研究を始めたと発表した。水素と酸素で発電し二酸化炭素(CO2)を排出せず、発電効率が高い固体酸化物形燃料電池(SOFC)などが対象。10月1日に共同研究部門をすでに立ち上げており、早期の社会実装に向け、積層セラミックコンデンサー(MLCC)で培った太陽誘電の製造技術と、東北大の解析技術を使い開発スピードを加速する。研究期間は2027年9月までの3年間。

パナソニック マレーシア工場に発電容量5.2MWの太陽光発電

パナソニック空質空調社は12月6日、マレーシアのパナソニックAPエアコンマレーシア(以下、PAPAMY)の工場に、発電容量5.2MW規模の太陽光hs通典システムを導入したと発表した。工場のCO2排出量実質ゼロに向けた取り組みの一環。
5.2MW規模はパナソニックグループで最大級で、稼働による年間発電量は約5,900MWh/年、CO2排出量は年間3,912トン削減される見込み。これによりPAOAMYのエアコン工場とオフィスなどを含むすべての使用電力の約20%を賄う。

クボタ ドイツで小型建設機械の生産能力28年までに4割増強

クボタ(本社:大阪市浪速区)は12月6日、グループのドイツの建設機械製造・販売会社、クボタバウマシーネンGmbH(以下、KBM)が、中長期的に需要拡大が見込まれる欧州市場向けミニバックホーの生産能力を、2028年までに現状から約4割引き上げると発表した。KBMの既存の生産拠点に拡張の余地がないため、近隣で建設機械の製造に転用可能な土地、建物を取得し新工場を立ち上げる。
2026年から順次生産を開始し、2028年を目途にKBMにおける主力のミニバックホーの生産能力を約140%まで引き上げる。新工場の予定所在地はラインラント=プファルツ州ツヴァイブリュッケン市。敷地面積は約8.7万㎡。生産品目はミニバックホー、ホイールローダ。

札幌市とJAL 人流創出で連携協定「JALフェスSAPPORO」

札幌市と日本航空(JAL、本社:東京都品川区)は12月6日、札幌市の人流創出に関する連携協定を締結したと発表した。両者は札幌市内各所で開催されるイベントを「JALフェスSAPPORO」としてつなぎ、道内外からの誘客が期待できる複数のイベントを相互に連携・協力して、一体的に企画・広報することなどを通して、札幌を中心とした新たな人流の創出に取り組む。さっぽろのまちの魅力を体感してもらうことを通して、「ひと」と「まち」、「ひと」と「ひと」のつながりを創出していく。

広島大病院など 歯周炎で骨喪失 再生へ移植用材料開発

広島だ病院と九州大発の医療ベンチャー、サイフューズ社(所在地:東京都)は12月5日、歯周炎で失った骨などの組織を再生させる移植用材料を開発したと発表した。同社はバイオ3Dプリンターを使って細胞塊を積み重ね、約5ミリ角の移植用材料を作製することに成功。歯周組織を欠損させたラットに移植し、約1カ月で骨や靭帯などが形成されたことを確認したという。今後、人での臨床研究を計画している。

KDDI 30年に全自動配送実現 ドローン・ロボ・車を一体制御

KDDI(本社:東京都千代田区)は12月6日、ドローン、配送ロボット、自動運転車を組み合わせた全自動の配送技術を2030年に実用化すると発表した。異なる機械をまとめて一体制御するシステムを開発、駆使することで実現する。
同日、千葉県君津市内でドローンや配送ロボットなどを一体的に運用する制御システムの実証実験に成功した。実験には高精度地図を手掛けるアイサンテクノロジー(本社:名古屋市)や自動運転技術開発のティアフォー(本社:名古屋市)、KDDIスマートドローン(本社:東京都千代田区)、KDDI研究所(本社:埼玉県ふじみ野市)などが参加した。

旭化成 EC, DMC技術ライセンスした中国プラントが運転開始

旭化成(本社:東京都千代田区)は12月5日、高純度エチレンカーボネート(EC)および高純度ジメチルカーボネート(DMC)を技術ライセンスした中国Jiangsu Sailboat Petrochemical Co.,Ltd.(本社:江蘇省連雲港市、以下、Sailboat)の新プラントが11月に商業運転を開始したと発表した。
これらの高純度カーボネートは、電気自動車(EV)用リチウムイオン電池(LiB)の電解液溶剤に用いられており、二酸化炭素(CO2)を主原料とする大型高純度カーボネート類生産技術の確立とその工場の稼働は、CO2を化学製品の原料として消費する機会を大きく広げることにつがる。このライセンス技術は原料の約50%がCO2であり、年間数万トンのCO2を消費・吸収する技術として世界中から注目されている。