「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

農林中金の巨額損失 国の有識者会議が法律の見直しを提言

農林中央金庫が外国債券の運用の失敗で巨額の損失を計上したことを受け、要因や背景を検証した国の有識者会議は1月28日の会合で、提言を盛り込んだ報告書を取りまとめた。
提言の要点は、農林中金の運用方針の意思決定機関の理事会のメンバーに、運用に詳しい外部の専門家を加えられるよう、現行の法律で禁止している「理事の兼業」を認めることを求めている。
また、運用対象が特定の金融商品に偏らないようリスク分散させるとともに、農業分野への融資をさらに拡大できるよう、制度の見直しを行うことを提言している

最新ロボ「ダビンチSP」で1カ所の傷口で胃がん手術成功

大阪けいさつ病院消化器外科のチームはこのほど、1月8日、胃がんの治療で最新の手術支援ロボット「ダビンチSP」を使って、患者の体に開ける傷口を1カ所だけで手術することに成功したことを明らかにした。これにより、患者の負担を減らすことが可能となった。
チームによると、手術支援ロボトを使った胃がん手術では、これまで患部の切除などに使う手術器具と、縫い合わせるための器具を体内に入れるため、患者の体に2カ所以上の傷口を開ける必要があった。しかし今回、ロボットの動きを調整するなどした結果、直径3cmほどの1カ所の傷口だけで手術に成功した。患者の術後の経過は順調で、1週間後に退院したという。

茨城・大子町で和紙の原料”こうぞ”の皮剥き作業最盛期

茨城県・大子町で朝晩の冷え込みが強いこの時期、和紙の原料”こうぞ(楮)”を蒸して皮を剥く作業が最盛期を迎えている。
釜で1時間半ほど蒸して柔らかくしたこうぞの枝から皮を丁寧に手で剥き取り、重さ15kgごとの束にした後、さらに丁寧に包丁を使って皮を削ぎ取っていく。こうして集めた繊維部分は数日間、天日で乾燥させ春先、全国各地の和紙生産地の取引先に出荷される。
大子町で生産される”大子那須楮”は繊維が細かく、絹のような滑らかな和紙ができるとして珍重され、福井県の越前和紙などの産地から高い評価を得ているという。

香港投資ファンド 小林製薬前会長らに110億円の賠償求め訴訟

小林製薬の株式の10%余を保有する香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが、紅麹(べにこうじ)を含むサプリメントを巡る一連の問題を受けて、創業家出身の前会長らにおよそ110億円の賠償を求める株主代表訴訟を起こす方針を明らかにした。
オアシス・マネジメントは当初、会社側に創業家出身の前かいちょう、小林一雅特別顧問、前社長の小林章浩取締役、山根聡社長、、社外取締役4人の合わせて7人にについて、損害賠償を求める訴えを起こすよう求めていた。これに対して、小林製薬は訴えは起こさないとしたことから、オアシスは品質管理体制に注意を払う義務を怠り会社に損害を与えたとして訴訟を起こすことを決めた。

ホンダ インド・ベンガルールに電動二輪車工場 28年稼働

ホンダは1月28日、インド南部のベンガルールの工場の敷地内に電動二輪車の専用工場を設け、2028年に稼働すると発表した。モジュールの共通化と組み合わせによって多くのモデルを生産する。バッテリーメーカーと連携し、電池の安定調達も目指す。ホンダはインドで2月から電動二輪車の販売を始める。
インドは世界最大の二輪車市場。ホンダも2023年度に435万台の二輪車を卸売りしている、同社にとっての重点市場だ。

理研 スパコン「富岳」後継機開発に着手 計算速度5〜10倍

理化学研究所は、世界最高クラスの計算能力を持つスーパーコンピューター「富岳」の後継機となる新たなスーパーコンピューター「富岳NEXT」の開発に着手したことを明らかにした。富岳NEXTは計算能力を富岳の5〜10倍に高めるとともに、世界最高水準のAI(人工知能)性能を備える予定で、2030年ごろの運用開始を目指すとしている。

定期借地権付きマンション供給 25年は首都圏で過去最大に

不動産経済研究所によると、首都圏で2025年に供給される定期借地権付きマンションは2,000戸に上る可能性があり、2008年のおよそ1,200戸を上回り過去最大規模となる見通しだ。
定期借地権付きマンションは、50〜75年といった期限付きで借りた土地に建設され、期限が来ると建物を解体し、土地を持ち主に変換する仕組み。土地の売買がない分、割安で購入できる利点がある一方、将来の解体費用となる積立金や地代の負担もあるほか、資産価値が下がるリスクもある。
土地を保有し続けたい地主、販売価格を抑えたいデベロッパーの思惑も加わって、今後もマンション価格の上昇が見込まれる中で、割安な定期借地権付きマンションは受け皿の一つとして増えていくとみられる。

万博「日本館」初公開 ”循環”テーマに3エリアで構成

大阪・関西万博で政府が出展するパビリオン「日本館」の内部が1月26日、初めて報道陣に公開された。日本館は地上2階建てで、敷地面積は1万3,000㎡と会場内で最大のパビリオンで、開催国としての発信拠点となるほか、各国の要人をもてなす場としても利用されることになっている。
日本館は「循環」をテーマに3つのエリアで構成されており、万博会場内で発生する生ごみを集めて微生物の力で分解するプラントが設けられ、生成したバイオガスで発電した電力を館内で利用するという。また、燃料への活用や食料不足などの課題の解決に向けて注目されている「藻類」の魅力を知ってもらうため、わかめやひじきなど32種類の藻類に扮した人気キャラクター「ハローキティ」も展示される。日本館はまだ工事中だが、2月末に完成する予定。

フジテレビ 港社長と嘉納会長が辞任 社長に清水HD専務

フジ・メディア・ホールディングス(HD)は1月27日、フジテレビジョンの港浩一社長と嘉納修治会長が同日付で辞任した発表した。タレントの中居正広氏と女性とのトラブルについて、一連の不十分な説明、報道で企業として、マスメディアとして社会的信用を失っていることを巡り、CMを差し替える企業が続出していることの責任を取る。
フジテレビの新社長にはフジ・メディアHDの清水賢治専務が1月28日付で就任する。嘉納氏は兼務しているフジ・メディアHD会長、港氏はフジ・メディアHD取締役も同日付でそれぞれ辞任した。

インド政府 スズキの故 鈴木修氏に国家勲章授与を発表

インド政府は1月25日、自動車メーカーとしてインド市場にいち早く進出、スズキの会長兼社長として長年同国市場の開拓・育成に力を入れ、2024年12月に94歳で死去した鈴木修氏に卓越した貢献を称える国家勲章「パドマ・ビブシャン」を薯蕷すると発表した。
鈴木氏は他社に先駆けて同国に生産基盤を整備。スズキのインド子会社、マルチ・スズキは乗用車で最大のおよそ4割のシェアを維持し、同国の自動車産業全体の発展や国民生活の向上にも貢献したことが高く評価された。
パドマ・ビブシャンは、様々な分野で卓越した貢献をした人に贈られる国家勲章で、2021年には安倍晋三元首相にも贈られている。