「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

次世代EV 中国が攻勢 上海国際モーターショー開幕

世界最大級の自動車展示会「上海国際モーターショー」が4月23日、中国・上海市で開幕した。今回のショーは世界26カ国・地域から部品メーカーを含めて約1,000社が参加している。5月2日まで。
会場で圧倒的に目立つのが中国勢。吉利汽車、BYD、上海蔚来汽車などが、自動運転技術やAI(人工知能)を搭載した次世代車を次々に披露している。電気自動車(EV)化で大きく出遅れたトヨタ自動車、マツダなど日系各社も新型モデルを公開、巻き返しを図る。

首都圏24年度新築マンション8,135万円 4年連続最高更新

不動産経済研究所のまとめによると、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で2024年度に発売された新築マンションの平均価格は、前年度比570万円(7.5%)高の1戸あたり8,135万円となり、4年連続過去最高を更新した。
地域別でも軒並み価格は上がっており、東京23区は前年度比11.2%高の1億1,632万円、23区以外の地域は13.2%高の6,067万円、神奈川県は7.2%高の6,587万円、埼玉県は20.5%高の5,893万円、千葉県は10.6%高の5,604万円だった。
建設にかかる資材費、人件費に加え、土地価格の上昇が発売価格に転嫁されているほか、3月に都心部に1億円台後半から2億円台の高額物件が多く供給されたことが平均価格を押し上げた。
ただ、発売個数は前年度比17%減少し2万2,239戸にとどまり、1973年度の調査開始以来、最も少なくなった。

京大病院 iPS 1型糖尿病治験 膵島シート移植 国内初

京都大学附属病院は4月14日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って重い1型糖尿病を治療する治験で、国内初となる1例目の手術を行ったと発表した。手術は2月、京大病院で40歳代女性に行われ、移植細胞からインスリンが出ていることが確認された。患者はすでに退院したという。治験の対象は20〜64歳の重篤な患者3人。移植する細胞数は2,3例目で段階的に増やす予定。
この病気は10〜15歳の発祥が目立ち、患者は国内に推定10万〜14万人。通常、毎日数回のインスリン注射が必要だ。重篤な患者が血糖値をうまくコントロールできなければ、低血糖になって意識を失い、死亡する危険性もある。自己注射に代わる治療法が求められており、代替治療の確率への期待が高まりそうだ。

ロボット工学 石黒教授の万博パビリオン 最新ロボ初公開

大阪・関西万博でプロデューサーを務めるロボット工学の第一人者、大阪大学の石黒浩教授のパビリオン内覧会が2月19日行われ、最新型のロボットが初めて報道陣に公開された。今回公開されたのは、同パビリオンを訪れた人たちの案内役などを務める3種類のロボット。ロボットは木や石などが使われているのが特徴で、未来の社会ではより自然を感じながら、豊かな生活を送っていくというメッセージが込められている。
このほか、展示が予定されている、見た目や動きが人間により近い、5体のアンドロイドも公開され、遠隔操作で視線を左右に動かしたり「、お辞儀をしたりする動作も行っていた。
石黒教授のパビリオンではこうしたアンドロイドおよそ20体を展示。アンドロイドと共生する社会体験をしてもらうことで、科学技術によって広がる命の未来について考えてもらいたいとしている。

関西の24年休・廃業47.3%増の9,829社で過去最多更新

東京商工リサーチのまとめによると、2024年に関西2府4県で休・廃業または解散した企業は、前年比47.3%増の9,829社に上り、過去最多を更新した。2000年に調査を開始して以来、初めて9,000社を超えた。原材料高や経営者の高齢化・後継者不足などが主要因。
業種別にみると、飲食業を含むサービス業が2,998社と最も多く、建設業が1,461社、製造業が1,284社等となっている。

24年ラーメン店倒産57社で過去最多 他に零細店の破綻も

東京商工リサーチのまとめによると、2024年に倒産した負債額1,000万円以上のラーメン店は全国で57社に上り、調査開始以来、最も多かった2023年の45社を上回り過去最多となった。
この数値には法人化していない個人企業店は含まれていないことから、実際には破綻したラーメン店はもっと多いとみている。地域別にみると、57社のうち関東25社、近畿13社で、全体の3分の2を占め、競争の激しい大都市圏での経営破綻が目立つ。
倒産原因は「販売不振」が全体の7割を占めた。倒産件数が多い割に、負債総額は23億円と特段多いわけでなく、零細な店舗が破綻したと考えられるーーとしている。

近畿大学病院で「アバター」活用した受付の実証実験開始

大阪狭山市の近畿大学病院は2月10日、感染症のリスク軽減などを目指して窓口のモニターに職員の分身となる「アバター」を映し出し、別の場所にいる職員がリモートで案内する実証実験を開始した。2階の総合案内に設置されたモニターに職員の分身、アバターが映し出され、職員が別の部屋から操作し、来院した人の問い合わせに対応する仕組み。
同病院は今年11月、堺市に移転する予定で、そこでは総合案内だけでなく各診療科の窓口にアバターの導入を目指しており、実験を通じて来院した人たちがより使いやすい仕組みとしていきたい考え。

iPS細胞で目の網膜治療「先進医療」に申請 神戸アイセンター

神戸市の神戸アイセンター病院のグループは、「網膜色素上皮不全症」という重い目の病気の患者3人にiPS細胞から作製した網膜細胞をヒモ状に加工して移植する臨床研究を実施。この網膜が1年後も定着し、このうち1人は見え方も改善していることが確認できたとして、この治療の計画を「先進医療」として厚生労働省に申請し、1月末に受理されたことを明らかにした。認められればiPS細胞を使う治療としては初めてのカーストなる。

日本版GPS衛星”みちびき”H3ロケット5号機で打ち上げ成功

日本版GPS衛星「みちびき」を搭載したH3ロケット5号機は2月2日午後5時半、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、29分後、予定の軌道に投入されて打ち上げは成功した。H3ロケットは2023年1号機の打ち上げに失敗。対策を講じた後、今回の5号機まで4機連続で成功した。
みちびきは、米国のGPS衛星を補完し、スマートフォンやカーナビなどの位置情報の精度を高める人工衛星で、日本版GPS衛星とも呼ばれる。

万博「日本館」初公開 ”循環”テーマに3エリアで構成

大阪・関西万博で政府が出展するパビリオン「日本館」の内部が1月26日、初めて報道陣に公開された。日本館は地上2階建てで、敷地面積は1万3,000㎡と会場内で最大のパビリオンで、開催国としての発信拠点となるほか、各国の要人をもてなす場としても利用されることになっている。
日本館は「循環」をテーマに3つのエリアで構成されており、万博会場内で発生する生ごみを集めて微生物の力で分解するプラントが設けられ、生成したバイオガスで発電した電力を館内で利用するという。また、燃料への活用や食料不足などの課題の解決に向けて注目されている「藻類」の魅力を知ってもらうため、わかめやひじきなど32種類の藻類に扮した人気キャラクター「ハローキティ」も展示される。日本館はまだ工事中だが、2月末に完成する予定。