「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

関西の24年休・廃業47.3%増の9,829社で過去最多更新

東京商工リサーチのまとめによると、2024年に関西2府4県で休・廃業または解散した企業は、前年比47.3%増の9,829社に上り、過去最多を更新した。2000年に調査を開始して以来、初めて9,000社を超えた。原材料高や経営者の高齢化・後継者不足などが主要因。
業種別にみると、飲食業を含むサービス業が2,998社と最も多く、建設業が1,461社、製造業が1,284社等となっている。

24年ラーメン店倒産57社で過去最多 他に零細店の破綻も

東京商工リサーチのまとめによると、2024年に倒産した負債額1,000万円以上のラーメン店は全国で57社に上り、調査開始以来、最も多かった2023年の45社を上回り過去最多となった。
この数値には法人化していない個人企業店は含まれていないことから、実際には破綻したラーメン店はもっと多いとみている。地域別にみると、57社のうち関東25社、近畿13社で、全体の3分の2を占め、競争の激しい大都市圏での経営破綻が目立つ。
倒産原因は「販売不振」が全体の7割を占めた。倒産件数が多い割に、負債総額は23億円と特段多いわけでなく、零細な店舗が破綻したと考えられるーーとしている。

近畿大学病院で「アバター」活用した受付の実証実験開始

大阪狭山市の近畿大学病院は2月10日、感染症のリスク軽減などを目指して窓口のモニターに職員の分身となる「アバター」を映し出し、別の場所にいる職員がリモートで案内する実証実験を開始した。2階の総合案内に設置されたモニターに職員の分身、アバターが映し出され、職員が別の部屋から操作し、来院した人の問い合わせに対応する仕組み。
同病院は今年11月、堺市に移転する予定で、そこでは総合案内だけでなく各診療科の窓口にアバターの導入を目指しており、実験を通じて来院した人たちがより使いやすい仕組みとしていきたい考え。

iPS細胞で目の網膜治療「先進医療」に申請 神戸アイセンター

神戸市の神戸アイセンター病院のグループは、「網膜色素上皮不全症」という重い目の病気の患者3人にiPS細胞から作製した網膜細胞をヒモ状に加工して移植する臨床研究を実施。この網膜が1年後も定着し、このうち1人は見え方も改善していることが確認できたとして、この治療の計画を「先進医療」として厚生労働省に申請し、1月末に受理されたことを明らかにした。認められればiPS細胞を使う治療としては初めてのカーストなる。

日本版GPS衛星”みちびき”H3ロケット5号機で打ち上げ成功

日本版GPS衛星「みちびき」を搭載したH3ロケット5号機は2月2日午後5時半、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、29分後、予定の軌道に投入されて打ち上げは成功した。H3ロケットは2023年1号機の打ち上げに失敗。対策を講じた後、今回の5号機まで4機連続で成功した。
みちびきは、米国のGPS衛星を補完し、スマートフォンやカーナビなどの位置情報の精度を高める人工衛星で、日本版GPS衛星とも呼ばれる。

万博「日本館」初公開 ”循環”テーマに3エリアで構成

大阪・関西万博で政府が出展するパビリオン「日本館」の内部が1月26日、初めて報道陣に公開された。日本館は地上2階建てで、敷地面積は1万3,000㎡と会場内で最大のパビリオンで、開催国としての発信拠点となるほか、各国の要人をもてなす場としても利用されることになっている。
日本館は「循環」をテーマに3つのエリアで構成されており、万博会場内で発生する生ごみを集めて微生物の力で分解するプラントが設けられ、生成したバイオガスで発電した電力を館内で利用するという。また、燃料への活用や食料不足などの課題の解決に向けて注目されている「藻類」の魅力を知ってもらうため、わかめやひじきなど32種類の藻類に扮した人気キャラクター「ハローキティ」も展示される。日本館はまだ工事中だが、2月末に完成する予定。

米政権 TikTok事業継続75日間猶予 米国側に50%出資要求

トランプ米大統領は1月20日、中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米穀事業を75日間維持する大統領令に署名した。TikTokは中国資本下で米国事業を展開している点が問題視されている。トランプ氏はこの点、米国側が同社の出資比率の50%を得るべきだと語った。

高齢世帯の住宅耐震化 費用負担軽減へ新たな支援策 国交省

国土交通省は、高齢世帯の住宅耐震化を促すため、耐震化の費用負担を軽減するリバースモーゲージと呼ばれる融資への新たな支援策を始める。2025年度から順次、協力が得られた金融機関から受け付けを始めるという。利子の支払いのうち、60歳以上は3分の2を、70歳以上は全額をそれぞれ国が補助する。
リバースモーゲージは、住宅や土地を担保に融資を受け、生前は利子を支払い、亡くなった後に売却して一括返済する、住宅金融支援機構が手掛ける制度。将来、資産としては残せないものの、融資が受けやすくなる。

国交省 25年万博期間中のライドシェア緩和を正式決定

国土交通省は12月19日、2025年大阪・関西万博の期間中に大阪府内で「日本版ライドシェア」の規制を大幅に緩和することを正式に決定した。大阪府、大阪市との間で合意した。この要点は①大阪市周辺に限られていた運航エリアを大阪府全域に広げ、万博会期中の移動需要に対応する②万博会期中の2025年4〜10月に曜日を問わず、24時間運行できるようにする。
これらの要点実施に向け、12月20日から大阪府内全域で24時間ライドシェアを運行する試験運用を始める。台数は大阪市周辺は210台まで、そのほかの地域では、各地にあるタクシー車両数の5%までとする。試験運用の「状況を踏まえ、国交省と大阪府、大阪市、大阪タクシー協会で万博期間中に必要なライドシェアの台数を検討する。

生命倫理専門調査会 iPS由来受精研究を容認へ 条件付きで

政府の生命倫理専門調査会は12月16日、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)やES細胞(胚性幹細胞)などからつくった精子と卵子を受精させる研究を条件付きで認める方針を決めた。この研究は現在、国の指針で禁止されているが、調査会は培養期間を14日までとするなど等など条件を定め、指針改定に向けた報告書をまとめる。
近年、マウスのiPS細胞由来の精子と卵子から別のマウスが誕生するなど研究が急速に進展。人でも応用される可能性が高まったとして、調査会が議論を本格化させているもの。