「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

緊急避妊薬の処方箋なしの試験販売 全国145カ所の薬局で開始

望まない妊娠を防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)を医師の処方箋なしで、薬局で試験販売する調査研究が11月28日、始まった。厚生労働省から委託された日本薬剤師会が全国145カ所の薬局で実施し、市販化する場合の課題を洗い出す。
この薬は性暴力を受けたり、避妊に失敗した女性が使う。性行為から72時間以内に服用した場合、妊娠を約8割防げる。世界保健機関(WHO)は「副作用が少なくて軽い」とし、女性の健康に欠かせない「必須医薬品」に位置付けている。世界約90カ国・地域は医師の処方箋なしで薬局で購入できるが、日本では医師の診察と処方箋が必要とされてきた。

10月の中途採用求人倍率2.42倍に上昇 金融関連の増加目立つ

パーソルキャリアのまとめによると、10月の中途採用求人倍率は前月比0.03ポイント上昇し2.42倍となった。求人数の伸びが求職者の伸びを上回っている。調査対象12業種のうち10業種で求人数が増えた。中でも金融関連の専門職の求人が4.6%増と目立ち、求人倍率が0.03ポイント上昇し2.16倍となった。また、ITなどの専門職で幅広い年代の求人があった。

大阪府, 阪大, ダイキン 大阪府内のZEB化推進で連携協定

大阪府と大阪大学(所在地:大阪府吹田市)およびダイキン工業(本社:大阪市北区)は11月10日、大阪府内の脱炭素化を推進するとともに、2050年のカーボンニュートラル実現に向け同日、大阪府内のZEB化推進に係る連携協定を締結したと発表した。双方の資源やノウハウを活用することで大阪府内の公共施設やオフィスビルなどのZEB化を実現するため、ディマンドリスポンス(府有建築物の電力需給調整を推進するための情報交換)などに取り組む。
大阪府は2050年のCO2排出量実質ゼロを目指して、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比40%削減する目標を設定している。

原発処理水 3回目の放出開始11/20まで7,800㌧を予定 東電HD

東京電力ホールディングスは11月2日午前10時すぎ、福島第1原発処理水の3回目の海洋放出を開始した。処理水に含まれる放射性物質のトリチウムの濃度に問題はないと確認しており、20日ごろまでに7,800トンを放出する見込み。今回もこれまでと同様、1日当たり460トンの放出を予定。2023年度は計4回放出する計画。
東電は10月31日に1トンの処理水を1,200トンの海水で薄めてトリチウム濃度を調べた。数値は計算上の濃度と同程度で、国が定めた安全基準の40分の1に当たる1リットル当たり1,500ベクレルを下回った。日本原子力研究開発機構(JAEA)の分析でも異常はなかった。

9月の近畿有効求人倍率は前月横ばいの1.17倍 宿泊・飲食業増加

大阪労働局のまとめによると、近畿の9月の有効求人倍率は8月と同様1.17倍だった。求人数も求職者数もわずかに減少したことから求人倍率は変わらなかった。
府県別にみると、滋賀県1.34倍、奈良県1.32倍、京都府1.25倍、和歌山県1.24倍、兵庫県1.16倍、大阪府1.09倍だった。新規求人数を産業別にみると、前月比で宿泊業・飲食サービス業が1.3%増えたが、製造業が14.5%、建設業が6.2%それぞれ減少した。

阪大グループ 紙おむつの処理で環境への負担軽減へ新技術開発

大阪大学の研究グループは10月24日、紙おむつに使われている水分を吸収する素材、吸水性ポリマーをトウモロコシのデンプンなどで作製することに成功したと発表した。この素材はプラスチックなどとは異なり、自然環境下で分解されるためゴミとして処理する際の負担の軽減につながると期待されている。
近年急速に増えつつある紙おむつで、ゴミとして排出される量はおよそ220万トンに上り、一般廃棄物の5%を占めるといわれている。

9月求人広告件数5.1%増 29カ月連続前年上回る

人材サービス会社でつくる全国求人情報協会(全求協、所在地:東京都千代田区)のまとめによると、9月の求人広告件数(週平均、職種別)は前年同月比5.1%増の131万3851件だった。前年同月を上回るのは29カ月連続。
主要職種では小売店などの販売が18.7%増の24万7,829件、調理サービスが14.1%増の13万1,844件だった。ただ、32.3%増だった前年同月に比べ伸び率は鈍化している。また、事務職は前年同月比12.9%減少している。

9月のバイト時給 平均1,161円で9カ月ぶり過去最高を更新

リクルートのまとめによると、三大都市圏(首都圏、東海、関西)の9月のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月比20円(1.8%)高の1,161円だった。9カ月ぶりに過去最高を更新した。人手不足が顕著な外食を中心に上昇が目立ち、10月の最低賃金引き上げに対応する動きもみられた。

英スナク首相 主要都市結ぶ高速鉄道計画縮小を発表 費用高騰で

英国のスナク首相は10月4日、マンチェスターで開かれた保守党大会で、2009年に発表された英国の主要都市を最高時速360kmで結ぶ高速鉄道「HS2」計画について、「HS2は時代遅れの合意の、究極の例だ」と述べ、費用の高騰を理由に縮小することを発表した。これにより、計画されていた第2期の着工はせず、代わりに地方の交通網の整備を進める方針を明らかにした。
同計画では首都ロンドンから中部バーミンガムに向かう第1期が建設中で、車両の製造や保守を日立製作所のグループ会社などが受注している。第2期ではさらに北部のマンチェスターなどを結ぶ予定だった。インフレの影響もあり、建設費用がかさみ続け総額1,000億ポンド、日本円換算で18兆円を超えるとも試算されていた。

ノーベル生理学・医学賞にカリコ氏ら コロナワクチン実用化で功績

スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月2日、2023年のノーベル生理学・医学賞を米ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ教授(68)と同大のドリュー・ワイスマン教授(64)に授与すると発表した。両氏は新型コロナウイルスワクチンを実用化に導いたことが評価された。遺伝情報を伝える物質「メッセンジャーRNA(mRNA)」を使うワクチンに欠かせない基盤技術を開発した。