大阪大学などの研究グループは5月3日、オスのマウスのiPS細胞から卵子を作製し、別のマウスの精子と受精させて子どもを誕生させることに成功したと発表した。オスのマウスから卵子を作製したのは世界初。グループでは、絶滅が危惧される動物の保全などに役立てたいとしている。
グループは、オスの細胞から作製したiPS細胞を長期間培養し、性染色体(オスはXとY各1本、メスはX2本)のY染色体が消えてXだけになったものを選び出し、特殊な薬剤などを加え、さらに培養したところ、メスと同じようにX染色体が2本ある細胞を作製することに成功した。この細胞から卵子を作製し、別のマウスの精子と受精させたところ、7匹のマウスが生まれたという。
「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ
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慶應大学など注射針より細い関節用内視鏡を開発 患者負担軽減
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IBM開発の最新型「量子コンピューター」今秋めどに国内導入
ケタ違いの計算能力の高さがある次世代コンピューターとして研究開発が進められている「量子コンピューター」について、米国のIBMが開発した最新型が今秋めどに国内に導入されることになった。4月21日、IBMのジェイ・ガンベッタフェローと東京大学の相原博昭理事が東京都内で会見を開き発表した。この最新型は集積回路を構成する量子ビットの数が127とこれまでのおよそ5倍あり、商業用としては国内では最高性能となる。
この量子コンピューターは神奈川県川崎市内の施設に置かれ、使用権を持つ東京大学が国内の自動車メーカーや金融機関などとつくる協議会と共同で利用し、経済産業省が導入にかかる費用などとして42億円を補助するという。
IHI, 大阪ガス マレーシアでバイオマス活用のe-メタン製造の覚書
重症拡張型心筋症で新治療法に道筋 病態解明し標的を同定 東大など
SkyDrive 「空飛ぶクルマ」の個人向け予約販売を開始
空飛ぶクルマおよび物流ドローンを開発するSkyDrive(本社:愛知県豊田市、スカイドライブ)は4月13日、空飛ぶクルマの商用機「SD-05」の個人向け予約販売を開始すると発表した。第一号機はすでに、ホンダジェットの日本1号オーナーでもある千葉功太郎氏が申し込んでいるという。
同社はこれまで企業向け(BtoB)に予約販売を推進しており、2022年11月にベトナムのディベロッパー、パシフィックグループより、「SD-05」を最大100機のプレオーダー(10機の確定、90機のオプション)で合意しているとしている。
SD-05は2人乗り(乗客1名、パイロット1名)で、最大航続距離は約10km、最高巡航速度は100km/hで移動できるよう設計している。
帝人フロンティア PU弾性繊維を除去する技術を開発
大阪ガス・IHI マレーシアでのメタン製造事業で覚書
大阪ガス(本社:大阪市中央区)とIHI(本社:東京都江東区)は4月10日、マレーシアの大手国営ガス・石油供給事業者ペトロナス・グループ(本社所在地:クアラルンプール)と、同国の未利用森林資源や農業残渣を活用したe-methane(e-メタン)製造事業の、基本設計の実施判断に向けた詳細検討を開始するための覚書を締結したと発表した。
同事業では、バイオマス化技術とメタネーション技術を組み合わせた新たな方式により、再生可能エネルギー電力の価格に影響されないe-メタンの製造を目指す。また、2030年に製造したe-メタンを、ペトロナスがマレーシアの保有するLNG基地で液化し、日本などに輸出することを目指す。