NHKが実施した全国36自治体へのアンケート調査によると、新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人などに家賃を支給する「住居確保給付金」の申請件数が今年4~7月で4万9,266件と5万件近くに上り、前年同期のおよそ90倍に達していることが分かった。アンケート対象自治体は東京23区や政令指定都市など。
支給期間は原則3カ月間で、それまでに収入が回復していない場合には最長9カ月間まで支給期間を延長できる。ただ、最初の3カ月間では生活を立て直せず、8月分から支給期間を延長した人が全体の56%に上っていることも分かった。それだけ、仕事も探せず、収入が見込めないまま家賃の支払いに苦しむ人が急増しているもの。
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センコーG プロケアをグループに迎え子育て事業へ参入
センコーグループホールディングス(本社:東京都江東区)は9月1日、保育所や学童クラブなどを運営するプロケア(本社:東京都新宿区)の全株式を8月31日に取得し、グループに迎えたと発表した。プロケアは東京都を中心に全国54カ所で保育所や学童クラブなどを運営し、待機児童の解消や子育て世代の女性の社会進出を支援している。
今回センコーグループに加わることで、プロケア社は保育所の新規開設、学童クラブ等の新規受託、保育のクオリティの向上や新サービスの提供等による差別化などで、さらなる事業拡大を図る。また、センコーグループにおける企業内保育所の拡充やリソースを活かした業務の効率化、人材確保などに取り組んでいく。
パソナとジェトロ 外国人材が日本企業でオンライン就業体験
人材派遣大手のパソナ(本社:東京都千代田区)は9月1日、日本貿易振興機構(ジェトロ)とコンソーシアムを組み、経済産業省より「令和2年度国際化促進インターンシップ事業」を受託したと発表した。これにより、発展途上国・地域の外国人材を対象に、テレビ会議等を活用した”オンラインによる日本企業インターンシップ”を実施する。9月1日から受け入れ企業の募集を開始する。
同事業に参加する外国人材はパソナがベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、インドの計5カ国に設置したサテライトオフィスで、テレビ会議システムなどを活用しながら、オンラインで日本企業のインターンシップに約2カ月間参加する。
期間中、お互いがスムーズにコミュニケーションが取れるように「異文化マネジメント(受け入れ企業対象)」「日本のビジネスコミュニケーション(外国人材対象)」等、様々な研修を用意するほか、専属コンシェルジュが両者に対してオンライン面談や訪問を通じたフォローも行っていく。
介護事業所の約7割で「職員不足」平成19年度以降で最悪
厚生労働省が所管する財団法人「介護労働安定センター」の調査によると、介護職員が「大いに不足している」「不足している」「やや不足している」と答えた事業所が全体の69.7%に上った。比較可能ないまの形で調査した平成19年度以降で、人員不足は最悪の状況となった。
この理由として9割が「採用が困難」と回答。このほか「同業他社との人材獲得競争が激しい」「他の産業に比べて労働条件がよくない」などの回答もあった。一方、外国人労働者を受け入れている事業所は前の年度より4ポイント増え、全体の6.6%となった。
この調査は、介護労働安定センターが毎年10月に行っており、昨年度は介護サービスを提供する9,126の事業所が回答した。
中国・大連の日本語学校 コロナ禍で技能実習生2,000人超が再開待ち
中国・大連市で日本向け技能実習生の派遣前の日本語教育を行う日本語学校が、新型コロナウイルスの影響による日本政府の査証手続き停止と、日本国内の一部業種の不況による技能実習生の募集数の減少を危惧している。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、大連市の大手の日本語学校では査証手続き待ちの人がすでに2,000人を超えているという。
大連市には日本向けの技能実習生派遣資格を持つ企業が67社ある。そのうち約8割の企業と連携し、技能実習生に日本語教育を行うのが「大連信業達職業訓練学校」。同校では年間4,000~5,000人に日本語教育を実施。中国国内では最大規模を誇るとみられる。日本企業から内定を受けた人が対象で、平均教育機関は3~4カ月。日本語教育が終わると、本来なら日本への入国に必要な査証手続きに入るが、新型コロナで査証手続きが停止しているのだ。査証手続き待ちの人2,000人超のうち、介護技能実習生は約100人に上る。こうした状況を反映、同校例年の月当たりの在校生数は約1,500人だったが、現在は4分の1強の約400人にとどまっているという。
ミャンマー政府 日本・韓国への出稼ぎ労働者派遣再開を許可
コロナ禍で国の生活費貸付制度に84万件 リーマン後の4倍以上
全国社会福祉協議会のまとめによると、新型コロナウイルスか禍で収入が激減し、生活に困った人が当面の生活費を無利子で借りることができる国の「緊急小口資金」と「総合支援資金」両制度の貸付件数が、今年3月25日から8月1日まででおよそ84万4,000件、金額にしておよそ2,343億円に上ることが分かった。
ちなみにリーマン・ショック後の平成21年度から3年間の貸付件数はおよそ20万5,000件で、今回はわずか4カ月余りの期間で、すでにその4倍以上となっているわけ。
支給までにかかる日数は通常、緊急小口資金は1週間程度、総合支援資金は1カ月程度だが、申請が殺到しているため、審査に時間がかかるケースがあり、各地の社会福祉協議会では窓口の職員を増やして対応しているという。
解雇・雇い止め4万人超え 製造業7,000人余で宿泊業上回る
日本の人口減50万人超えで最大に 11年連続減 外国人286万人
総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、1月1日時点の日本の人口は1億2,427万1,318人と前年から50万5,046人(0.40%)減少した。減少幅は1968年の調査開始以来最大で、11年連続の減。出生数が86万6,908人とこれまでで最も少なかった一方、死亡した人は過去最多の137万8,906人に上り、「自然減」は12年連続で拡大した。人口が増えたのは東京都、神奈川県、沖縄県の3都県のみだった。外国人は7.5%増えて過去最多の286万6,715人となった。外国人の増加は6年連続。
15~64歳の生産年齢人口は日本人全体の59.3%と3年連続で6割を切って過去最低を更新した。生産年齢人口の減少=国力の衰退を回避し、日本が今後とも持続的な経済成長を実現していくためには①定年延長など高齢者が働き続けられる環境を官民挙げて整備していく②様々な業種・職種で、外国人労働者を組み込んだ産業構造に変換していく-ことが求められる。