6月下旬、英国、フランス、ドイツなど欧州各国を襲った気温40度超え、中には41〜42度にも達した熱波、そして7月初旬、建国250周年で祝賀ムードの米国にも40〜42度の熱波が到来、深刻な暑さとなった。
人々は”涼”を求めて外へ繰り出し、欧州各地では広場で放水車が現れ、集まった群衆らに降りかかるように放水するシーンや、若者たちが川へ飛び込む姿も見られた。
これは、家には留まって居られない暑さに耐えきれず、まさに命懸けの自然な姿だったのだ。現実に深刻な暑さに耐えきれず亡くなった人々が急増している。
ドイツ連邦統計局が7月7日公表したデータによると、6月28日までの死者数(速報値)は、熱波が続いた6月最終週の合計が2022〜2025年の中央値と比較して5,000人以上多かったという。死者数の増加がすべて熱波の影響とは限らないが、尋常な増え方ではない。
この要因はどこにあるのか?これはドイツに限ったことではなく、フランス、英国、スペインなど欧州各国に共通することだが、原因はエアコン不備の住宅にある。
日本人にはあたり前のエアコンだが、欧州ではそうではなかった。命に関わる深刻かつ喫緊の問題だ。欧州各国には中長期的な視点から本腰を入れた対策が求めらる。
欧州各国の住宅はこれまで、厳しい冬の寒さ対策、建物の気密性、暖房に軸足が置かれてきた。その結果、夏の暑さから身を守る冷房はほとんど留意されてこなかったのだ。欧州の住宅のエアコン設置率はほぼゼロがあたり前。国によってバラツキはあるが一般住宅は進んいるエリアでも7〜8%、10%未満が相場。富裕層向け物件でも30%程度だ。ドイツでも、新築物件にもかかわらず、中には4%といったケースもみられる。
今年の暑さは偶然ではない。様々な要因が重なっているにしても、北極海の氷河の融解が急速に進んでいるように、地球の温暖化が加速している。いまや温暖化などではなく、沸騰化とでも言いたくなるような状況なのだ。