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JR西日本 32線区 赤字267億円 山間部路線特に厳しく

JR西日本は利用者が極めて少ないローカル線の収支状況を公表した。2024年度の輸送密度(1キロあたりの1日の平均利用者数)が2,000人未満だった区間を対象に、路線ごとに2022?2024年度平均の経営状況を集計した。
赤字は19路線32線区で、赤字金額は計267.5億円に上った。人口減少などに伴い、地方のローカル線で、特に山間部を走る路線などで厳しい収支状況が続いている。昨年の赤字は17路線30線区で、赤字額の合計は約233億円だった。
営業係数でみると、100円の収入を得るために必要な費用は、芸備線の東城(所在地:広島)ー備後落合(同)が9,945円に上ったほか、姫新線の中国勝山(所在地:岡山)ー新見(同)が4,510円となった。

鹿島建設 大屋根リング木材 27年横浜園芸博で60mタワー活用

大手建設会社の鹿島建設は、大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の木材を、2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会(園芸博)で活用すると発表した。同社が出展する高さ約60mの木造タワー「KAJIMA TREE(仮称)」の部材として再生させる予定。
大屋根リングに使われた木材のうち約3%分が、タワーの部材として活用される。タワーの高さは、マンションの20階建てに相当する約60mを予定。伝統的な木造建築と超高層ビルの建設技術を掛け合わせて建設する。完成は2027年2月末を予定。

東京科学大など 治験「腸から酸素」吸収 安全性を確認

東京科学大学などの研究チームは、肺の機能が落ちた患者に腸から特殊な溶液を通じて酸素を吸収させる治療「腸換気法」について、治験で安全性を確認したと発表した。国際科学誌に研究成果が掲載された。
治験を行ったのは武部貴則・同大教授らと同大発新興企業、EVA世羅ピューティクス(本社:大阪市)などのチーム。20?45歳の健康な成人男性27人に対し、溶液25?1500㍉・㍑を肛門から注入して経過を1時間観察した。その結果、一部の人で腹痛などがあったが、重い副作用はなかった。

KDDI AI検索サービス26年春から開始 許諾メディアに限定

KDDIは、米グーグル系列のグーグル・クラウド・ジャパンと協業し、2026年春から国内メディアや生活情報サイトのコンテンツを生成AI(人工知能)で検索するサービスを始めると発表した。情報収集の対象を許諾を得たメディアに限定することで、著作権に配慮した生成AIの検索モデルを構築するとしている。

廃棄衣類の繊維再生リサイクルで5社などがコンソーシアム設立

帝人子会社の帝人フロンティア、東レ、クラボウなど繊維メーカー5社は、回収した廃棄衣類から繊維を再生する水平リサイクルの取り組みでコンソーシアムを設立すると発表した。
競合する企業が連携し、再資源化に向け課題となっている技術開発や啓発活動に取り組む。2040年にすべての廃棄衣類を再資源化することを目指す。
国内では年間平均82万トンの衣類が新たに販売され、そのうち約56万トンは廃棄された後に焼却や埋め立てなどで処理され、再資源化できていない。

「鳥貴族」エターナルG フィリピン進出, FC展開 東南アへ

居酒屋「鳥貴族」などを展開するエターナルホスピタリティグループは10月24日、フィリピンで外食事業などを展開するJTCグループ(本拠所在地:ダバオ市)と11月にフランチャイズチェーン(FC)契約を結び、同国に進出すると発表した。また、11月にベトナムに子会社を設立する計画で、これまでに出店していなかった東南アジアに出展網を広げていく。
エターナルグループは現在、米国、中国、韓国、香港、台湾の5カ国・地域で鳥貴族などの店舗を展開している。

マツダと日本製鉄 車体開発で設計から共創 連携強化

マツダと日本製鉄は10月23日、車体開発で連携すると発表した。開発の初期段階から参画し共創、鋼板材料の選定をともに行い、サプライチェーン(供給網)を見直してコスト削減につなげる。7月に世界初公開した新型クロスオーバーSUV「マツダCX−5」での共創の成果を踏まえたもの。
両社は今後、対象車種を増やしながら、車種横断的な視点で価値創造と原価低減を両立する強靭なサプライチェーン・バリューチェーンの構築を進めていく。

あすか製薬 緊急避妊薬「ノルレボ」市販承認取得, 国内初

あすか製薬は10月20日、厚生労働省から同日付で緊急避妊薬「ノルレボ」の市販向け製造販売承認を取得したと発表した。緊急避妊薬の市販化が国内で認められるのは初めて。
ノルレボは、臨まない妊娠を防ぐための経口薬で、性交後72時間以内に服用した場合の妊娠阻止率は約8割という。医療用医薬品として使われているノルレボは、医師による診断や処方箋がなくても購入できるようになる。販売は第一三共ヘルスケアが担う。早ければ年度内にも販売が始まる見通し。

積水化 ペロブスカイト太陽電池の壁面設置へ工法開発開始

積水化学工業、積水ソーラーフィルム、NTTデータ、日軽エンジニアリングの4社は10月20日、薄くて曲がるフルム型ペロブスカイト太陽電池を建物外壁に設置するための改良工法を共同で開発すると発表した。外壁に取り付ける金具を軽量化したり、デザイン性を高めたりできるか検証する。
積水化学は2025年にペロブスカイト太陽電池を商用化し、2027年度には量産化を始める計画。設置手法も研究を進め、普及につなげる。

川崎重工など3社 世界初 舶用水素エンジンの陸上運転に成功

川崎重工業(東京本社:東京都港区、神戸本社:神戸市中央区)、ヤンマーパワーソリューション(本社:大阪市北区)、ジャパンエンジンコーポレーション(本社:兵庫県明石市)の3社は10月20日、世界初の取り組みとして、実証用の液化水素燃料供給設備をジャパンエンジン本社工場内に新たに設置し、舶用水素エンジンの陸上運転に成功したと発表した。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発」の委託事業の一環。
3社共用のこの設備は、液化水素を貯蔵してガス化し、各社のエンジンへ高圧または低圧で水素燃料を供給する。実船での様々な用途を想定する。