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世界初「ウラン蓄電池」開発 原子力機構 劣化ウランを資源化

日本原子力研究開発機構(原子力機構)は3月13日、ウランを使用する世界初の蓄電池を開発したと発表した。実用化すれば、天然ウランから原発の燃料を製造する際の副産物である「劣化ウラン」を資源化でき、再生可能エネルギーの普及にも貢献できるとしている。
負極側の電解液にウラン、正極側の電解液に鉄をイオン化して溶かし、その電位差で発電する。幅約10cmの試作機は、電圧がアルカリ乾電池の1.5ボルトに近い1.3ボルト。充放電を繰り返しても、性能や電極の状態に変化はなく安定していた。リチウムイオン電池よりも大型化が可能で、実用化が進むバナジウム電極の大型蓄電池より高効率だという。

JR東日本 JFEエンジ系とプラごみ再生利用で川崎市に新施設

JR東日本(本社:東京都渋谷区)とJFEホールディングス傘下のJFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は3月13日、プラスチック類のリサイクル施設、川崎スーパーソーティングセンター(所在地:川崎市)を報道陣に公開した。
近隣の駅ビルや自治体からプラスチックごみを集め工業製品や化学品の原材料をつくり替える。投資額は約68億円で、4月に本格稼働させる。プラごみの処理能力は1日200トンと国内最大規模。リサイクルによりCO2の排出量を年間3万6,000トン削減できるという。新施設の敷地面積は約2万7,000㎡、JFEスチール東日本製作所の京浜地区内に設置した。
JR東日本グループとJFEエンジニアリング傘下のJ&T環境(所在地:横浜市)による共同出資会社、Jサーキュラーシステム(所在地:川崎市)が施設を運営する。

大阪国際会議場, USJと連携協定 企業研修など誘致

大阪市のテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)と大阪府立国際会議場は3月12日、国際会議や企業研修といった「MICE」の誘致促進に向けた連携協定を結んだと発表した。国際機関や団体、学会、企業が主催する100〜7,000人規模のMICEが対象で、USJと国際会議場間の移動手段も手配する。
国際会議場での会議と、USJでのパーティーや懇親会などを組み合わせたプランを共同販売し、誘致拡大につなげる。訪日客などから人気の高いUSJでの体験プログラムを組み入れることで、他都市と差別化を図るのが狙い。
大阪府・市は2027年度までに国際会議の開催件数で世界30位以内(2023年は116位)とする目標を掲げている。

コメ輸出30年に8倍の35万㌧目標 生産拡大し需給安定へ

政府は3月12日、コメの輸出目標を2030年に、2024年実績の約8倍に相当する35万トントする方針を自民党農林部会などの合同会議で示した。輸出向けの生産を拡大して需給の逼迫時には国内消費に充てるなど、食料の安定的な供給体制を整えることを目指す。農林水産物や食品全体の輸出額は、2030年に5兆円とする目標は据え置いた。食料自給率(カロリーベース)についても、2030年に45%とする目標を継続する。

ホンダ EVシフトで中国・広州市のエンジン工場生産半減

ホンダが中国の自動車大手、東風汽車集団との合弁で手掛けている広東省広州市のエンジン工場の生産能力を、年間52万基から半減させる方針であることが分かった。3月末に生産ラインを2つから1つに減らす。電気自動車(EV)への急速なシフトが進む中国市場でのエンジン車の販売減少を受け、生産体制を再編する。

椿本チエイン 7時間飛行 産業用ドローン 車エンジン搭載

椿本チエインは3月11日、ガソリンエンジンを搭載した産業用ドローンの製造・販売に参入すると発表した。ドローンでは主流のバッテリー搭載の、30分程度が限界とされる電動型と比べ、エンジン型では最長で7時間もの長時間の飛行で、電動型の約2.5倍の50kgまでの重い荷物の輸送が可能という。災害現場や老朽化が進むインフラ施設の点検などでの活用を見込んでいる。2030年からの販売を目指す。
同社は1月、このドローンを研究開発している会沢高圧コンクリート(所在地:北海道苫小牧市)と独占的に製造・販売できるライセンス契約を締結。本業のチェーンを組み込んだ自動車エンジン用システムの開発や生産で培ったノウハウを新分野で生かすのが狙いで、今後、生産体制の構築のに乗り出す。

播磨灘でイカナゴ漁解禁も不漁続き早めの打ち切り検討

瀬戸内に春の訪れを告げるイカナゴ漁が3月12日、播磨灘で解禁されたが、昨年に続く深刻な不漁となった。明石市林崎漁港によると、初日の水揚げはおよそ190kgと、わずか1日で漁が打ち切られた昨年の3分の1程度にとどまった。そのため、初競りでは1キロあたりおよそ8,000円とこれまでで最も高い値がつけられた。
これを受け、地元の漁業者らは資源保護のため漁の早めの打ち切りも含めて検討するとしている。

日産自 横浜でドライバーが乗らず自動運転車の実証走行

日産自動車は3月10日、交通量の多い横浜市街地で、ドライバーが乗らずに自動運転車の実証走行を報道陣に公開した。同社は2027年度の移動サービスの開始を目指している。
今回ミニバンをベースに開発した車両には、周囲を把握するカメラやレーダーなどのセンサーが29カ所に取り付けられており、時速40キロまで速度を上げて自動運転で走行した。緊急時に安全を確保するため、実証走行では車両を遠隔で監視するほか、助手席には非常停止ボタンを押すため乗員がいたが、開発した車両は街中を走るほかの車のスピードに合わせて、スムーズに車線変更したり停止したりしていた。

日産社長にエスピノーサ氏 内田氏退任 経営立て直しへ

日産自動車は3月11日、内田誠社長(58)が3月末で退任し、後任に商品企画の最高責任者イバン・エスピノーサ氏(46)が4月1日付で就く人事を発表した。新たな体制で遅れているリストラ策の断行や、他社との提携を進め、経営の立て直しを図る。
内田氏は足元の業績悪化の責任を取る形で、6月の株主総会を経て取締役からも退く。坂本秀行副社長ら3人の副社長も退任する。

セブン&アイHD 米店舗売却でクシュタールと予備的協議

セブン&アイ・ホールディングス(HD)は3月10日、カナダのコンビニ大手アリマンタシフォン・クシュタールからの買収提案の検討状況について、株主に説明する書簡を公開した。米国の反トラスト法(独占禁止法)への対応では、クシュタールと店舗売却の予備的協議に合意したと明らかにした。
米国内のコンビニ店舗数はセブンが1位(約1万3,000店)、クシュタールが2位(約6,000店)。独禁法の規制をクリアするには2,000店以上の売却が必要とされる。