「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

年末年始 ANA, JALとも国内・国際線予約好調 9連休で

航空各社のまとめによると、年末年始(12月27日〜25年1月5日)の予約状況が好調だ。最大9連休となる曜日配列やインバウンド(訪日外国人)需要の高まりも加わって、国内・国際線ともに前年を上回っている。
国内線の予約状況は全日本空輸(ANA)が前年比17.2%増の146万6,091人、日本航空(JAL)グループは同8.8%増の108万239人だった。国際線は、ANAが同16.2%増の24万1,323人で、JALグループ同24.2%増の22万6,089人となっている。
関西空港では期間中、国際線の1日あたりの予約は約7万5,200人で、コロナ禍前の2019年を上回り、過去最高となる見込み。

東洋エンジ インドネシア・パトハ地熱発電所建設P受注

東洋エンジニアリング(本社:千葉県習志野市)は12月25日、インドネシア子会社、PT.Inti Karya Persada Tehnik(IKPT=イカペテ社)が、コンソーシアムパートナー、PT.Wasa Mitra Engineering(ワサ・ミトラ・エンジニアリング)とともに、PT.Geo Dipa Energi(Persero)(ジオ・ディパ・エナジー)より、Patuha-2(パトハ2)地熱発電所プロジェクトを受注したと発表した。建設地はインドネシア、ジャワ島西ジャワ州バンドン県。発電能力は60.3MW。IKPTは設計・調達・建設工事を一括受注し、2027年の完工を予定。

住友重工, 藤田医科大など次世代放射線技術を共同開発

住友重機械工業(本社:東京都品川区)は12月25日、藤田医科大学(所在地:愛知県豊明市)と次世代の放射線治療技術を共同開発すると発表した。
がん粒子線治療技術の一つ「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」に関する技術で、従来よりがん細胞を攻撃する能力が高い新規薬剤も同時に開発する。膵臓(すいぞう)がんなど、難治性がんの治療法につなげる。住友重工、藤田医科大やアトランセンファーマ(本社:大阪市)、ステラファーマ(本社:大阪市)、フジタ(本社:東京都渋谷区)の各社がこのほど、BNCTの研究開発推進に向けて覚書を締結した。
BNCTは、がん細胞がホウ素を取り込む性質を利用し、ホウ素と中性子の核反応でがん細胞を破壊する。陽子線や重粒子線といった従来の放射線治療と違い、1回の照射で治療が完了する。

積水化学 3,145億円投じ大阪/堺でペロブスカイト太陽電池量産

積水化学工業は12月25日、シャープの本社工場(所在地:大阪府堺市)の建物や設備などを取得し、新たにペロブスカイト太陽電池の工場を建設し、量産化に乗り出すことを明らかにした。新会社立ち上げ、製造設備の整備、2030年までの設備増強分を合わせ、総投資額は3,145億円で、このうち半分は国が補助するという。
2025年1月に製造・販売を手掛ける新会社を立ち上げ、2027年に100メガワット(MW)程度の生産能力を持つ工場を稼働させたいとしている。さらに2030年までに原発1基分に相当する1ギガワット(GW)程度まで生産能力を拡大する。

金融庁 イオン銀行に近く改善命令へ マネロン対策に不備

金融庁はイオン銀行に対し、マネーロンダリング(資金洗浄)対策で不備があるとして、近く銀行法に基づく業務改善命令を出す方針であることが分かった。日米欧の金融・警察当局などでつくる「金融活動作業部会(FATF)」(本部・パリ)が2021年に公表した審査結果で、日本は3段階のうち2番目の「重点フォローアップ国」となった。金融庁は各金融機関への検査を実施し、2024年3月末までに対応を完了するよう求めていたが、イオン銀行のリスク管理体制が不十分と判断したとみられる。一連の検査を通し、銀行に行政処分を出すのは初めて。

万博バス停にペロブスカイト太陽電池 公共施設で本格実装

2025年大阪・関西万博の運営主体の博覧会協会は12月24日、会場となる夢洲(ゆめしま)で、薄いフィルム状で軽くて折り曲げられる「ペロブスカイト太陽電池」を設置したバスターミナルを公開した。発電した電気は蓄電池にためておき、ターミナルの夜間照明に使用される。
ターミナルの屋根に積水化学工業が開発したペロブスカイト太陽電池を設置した。バス停の約250mにわたり縦1m、横2mのパネル257枚を使用している。ペロブスカイト太陽電池は現在、様々な事業者が、様々な場所で実証実験を行っているが、これだけまとまった枚数のペロブスカイト太陽電池を、公共施設で本格的に実装するのは国内では初めてという。

日本郵便 配達委託見直し巡り協業のヤマト運輸を提訴

日本郵便は12月23日、薄型荷物などの配達で協業するヤマト運輸に、損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。ヤマト運輸が日本郵便に配達委託の見直しを打診しことから、ヤマト運輸側に配達委託の履行義務があることの確認や、委託内容の変更による損害として120億円の支払いを求めている。
両社は2023年6月、「持続可能な物流サービスの推進に向けた基本合意」を締結。ヤマト運輸は2025年2月までに薄型荷物「クロネコゆうパケット」のすべての配達を日本郵便に委託する予定だった。ところが、ヤマト運輸は今年10月、段階的に委託を進める計画の見直しを申し入れ、11月には収益確保などを理由に2025年1月〜2026年3月の委託停止を提案したという。一方、日本郵便はこの申し入れを承諾しておらず、委託に向けた設備投資や、見込んでいた利益に対する損害賠償を求めている。

JR九州 日韓航路から撤退 博多港ー釜山 運航再開断念

JR九州は12月23日、博多港と韓国・釜山(プサン)を結ぶ旅客船の運航再開を断念し、日韓航路から撤退、運営してきた傘下のJR九州高速船を解散すると発表した。1991年の日韓航路の開設から33年。小回りの利く旅客船で両国を結んできたが、今回その旅客船「クインビートル」が、浸水を隠して3カ月以上運航を続けていたことが発覚。利用・乗船者の安全面や運行管理面から厳正な対応が必要と判断した。

オーケー 26年末までに大阪・兵庫で12店舗出店を計画

首都圏が地盤の格安スーパー、オーケー(本社:横浜市)は12月23日、大阪府内、兵庫県内に2026年末までに合わせて12店舗を新規出店すると発表した。2025年1月に開業予定の西宮北口店(所在地:兵庫県西宮市)を手始めに、2025年中に神戸市、尼崎市など兵庫県内に計5店舗を出店する。大阪府では、11月に大阪府東大阪市に関西1号店を開業しているが、2026年には大阪府内に7店舗出店する計画。短期間で数多くの店舗を出店し、関西での知名度アップと市場開拓を進める。
オーケーは地盤としている東京など1都3県に156店舗を出店している。

JERAと東邦ガス 知多火力発電事業で共同出資会社

国内発電大手のJERA(本社:東京都中央区」)は12月23日、東邦ガスと共同で知多火力発電所7、8号機(所在地:愛知県知多市)を開発・運営すると発表した。両社は2024年度中に事業を進める共同出資会社を設立し、2024年度中の運転開始を目指す。新会社への出資比率はJERAが75%、東邦ガス25%。建設や運営・保守はJERAが主に担当する。東邦ガスはLNG基地を保有しており、燃料の安定供給につなげる。