「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

東レ 半導体製造向け水処理膜 再利用下水の尿素を9割除去

東レ(本社:東京都中央区)は11月14日、半導体の製造工程で使われる純度の高い水の需要増に応えるため、再利用する下水中の尿素などの除去率を高めた水処理膜を開発したと発表した。11月から国内のエンジニアリング会社向けに展開を始め、2025年度以降は販路を海外にも広げる。
半導体の製造工程では不純物が限りなくゼロに近い「超純水」が大量に必要となる。今回開発した逆浸透膜(RO膜)は、下水を再利用する場合を想定したもので、水道水の場合より濃度が高くなる尿素の除去率を、従来品比で2倍に高めた。水処理膜の穴の口径や穴の分布を工夫することで、除去率を従来品の8割弱程度から9割近くまで上げたとしている。

コメ兵, Jフロントリテイリングがリユース事業で合弁設立

コメ兵(本社:名古屋市中区)とJフロントリテイリング(本社:東京都中央区)は11月13日、リユース事業で合弁会社を設立することで合意し契約を締結したと発表した。
合弁会社は2025年3月をめどに設立する。名称・所在地は未定。資本金および資本準備金は6億円を予定。出資比率はJフロントリテイリング51%、コメ兵49%。買取専門店を大丸、松坂屋、パルコに展開し、顧客より商品を買い取り、コメ兵に売却する。
両社は事業モデル構築のため、2024年3月から約3カ月間、ブランド品のバッグ、衣服、宝石、時計などの買取店を大丸神戸店に出店するとともに、同店の外商の顧客を対象に訪問買い取りを実施したところ、想定を上回る多くの買い取りが寄せられ、顧客ニーズを確認することができたとしている。

中部電力 インドOMC社の筆頭株主に 派遣役員など支援

中部電力は11月13日、インドで分散型電源・グリッド事業を展開する同社の関連会社、OMC Power Private Limited(本社:インド・グルグラム、以下、OMC社)への増資を12日に完了したと発表した。
今回の増資により中部電力はOMC社の筆頭株主となり、派遣する非常勤取締役を現在の2名から3名に増員するとともに、社員も派遣しOMC社の事業拡大および効率的な事業運営を支援していく。
OMC社の主要事業エリアはウッタル・プラデーシュ州で、州政府が積極的に進める病院や大学等の公共施設を対象としたルーフトップソーラー事業および通信タワー等の電力インフラ整備事業を加速する。

セブン&アイ 創業家からMBO提案 9兆円規模 買収提案に対抗

セブン&アイ・ホールディングスは11月13日、創業家から経営陣による自社株買収(MBO)提案を受け、健闘していると発表した。すでに一部報道によると買収総額は9兆円規模が想定されている。MBOに必要な資金はメガバンクほか、一部企業による出資で非公開化する案が浮上している。カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・ㇰシュタールから受けている買収提案に対抗するのが狙い。

原子力規制委 敦賀原発2号機の再稼働に初の「不合格」

原子力規制委員会は11月13日、福井県の敦賀原発2号機の再稼働について、初めて「不合格」とする処分を決定した。原子炉の真下に活断層がある可能性が否定できず、「新規制基準」に適合しないとの審査結果がまとめた。2012年に原子力規制委員会が発足してから、不合格の処分は初めて。

阪大チーム iPS角膜 年度内に治験へ 患者4人に移植, 視力回復

大阪大のチームは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した角膜細胞のシートを症状の重い目の病気の4人に移植した臨床研究の成果を踏まえ、今年度にも阪大発の新興企業「レイメイ」(所在地:大阪市)が治験を開始し、実用化を目指す。
同チームが行った臨床研究について、全員の安全性が確認され、視力が回復したとする論文が、このほど国債医学誌『ランセット』に掲載されたことを受けたもの。iPS細胞を角膜の透明な細胞に変化させ、円形のシート(直径約3.5cm、厚さ約0.03ミリ)に加工。2019〜2022年、重症の30〜70歳代の男女4人に移植して経過を観察した。治験は患者数を増やすなど、規模を拡大して実施する計画で、再生医療の実用化を加速させていきたいとしている。

大手百貨店で初売り遅らせる動き 都内で元日営業姿消す

小売業界で人手不足が課題となる中、大手百貨店で従業員の働き方改革などを理由に、2025年の初売りを遅らせる動きが相次いでいる。
各社の発表によると、大丸松坂屋はすべての店舗で、高島屋と阪急阪神百貨店は一部の売場や商業施設内の店舗を除いて、これまでの1月2日を一日遅らせ、3日から初売りを行う。そごう・西武は西武池袋本店や西武渋谷店など合わせて4店舗で、2013年以降、行ってきた元日営業をやめ、2日に初売りを行うことを決めた。この結果、都内の大手百貨店で元日営業する店舗がなくなることになった。

東電 デブリ原発敷地外に 約1年かけ成分など分析へ

東京電力は11月12日、福島第1原子力発電所2号機から取り出した溶融燃料(デブリ)を、日本原子力研究開発機構の大洗原子力工学研究所(所在地:茨城県)に搬入した。2011年の原発事故後、デブリを原発敷地外に出したのは初となる。14日から約1年かけて、デブリの硬さや成分などを分析し、今後の本格的な取り出しに生かす方針。

イーライリリー認知症薬 保険適用 薬価年308万円

厚生労働省は11月13日、米製薬大手イーライリリーが開発した治療薬「ドナネマブ」(製品名:ケサンラ)を公的医療保険の対象とすることを決めた。薬価(公定価格)は1人あたり年間308万円で、11月20日から適用となる。
薬価は、昨年承認された同じタイプの治療薬「レカネマブ」(製品名:レケンピ)の薬価(体重50kgの場合、年間298万円)を基準に算定された。患者の負担額は月数万円程度になる。

USJ 新エリア「ドンキーコング」完成度高め12/11開業

大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の運営会社は11月12日、新エリア「ドンキーコング・カントリー」を12月11日開業すると発表した。当初は2024年春に開業予定だったが、「完成度をより高めるため」2024年後半への延期を発表していた。
任天堂のゲームキャラクター「ドンキーコング」がテーマで、2021年3月オープンの「スーパー・ニンテンドー・ワールド」を1.7倍に拡張して整備した。新エリアはドンキーコングが暮らすジャングルをイメージ」。トロッコに乗ってジャングルを駆け巡るアトラクション「ドンキーコングのクレイジートロッコ」や、ゲームにも登場する建物「黄金のしんでん」などを設けている。