「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

WIPO 22年の国際特許出願0.3%増 中国4年連続首位

世界知的所有権機関(WIPO)のまとめによると、2022年の特許の国際出願件数は前年比0.3%増の27万8,100件と過去最高を更新した。
国別では首位の中国が0.6%増の7万15件に上り、初めて7万件を突破し、2019年から4年連続で首位となった。2位は米国で0.6%減の5万9,056件、3位は日本で0.1%増の5万345件だった。アジア地域からの出願が全体の55%に達し、韓国、インドなどアジア勢の伸びが目立った。

空飛ぶクルマ 大阪・淀川河川敷で初の試験飛行

大阪・関西万博で交通手段としても実用化が期待されている「空飛ぶクルマ」の試験飛行が3月2日、淀川河川敷で行われた。大阪府内で空飛ぶクルマの試験飛行が行われるのは初めて。
これは大阪府枚方市と、岡山県の中小企業などでつくる一般社団法人「MASC」が共同で行ったもので、重さ80kgの荷物を載せて高度30mまで上昇し、安全に飛行できるかを検証した。淀川の上空をあらかじめプログラムされた全長およそ1kmのルートに沿って5分間ほど進んだり、旋回した後、再び元の場所まで戻って着陸した。
使用された機体は、全長および幅がそれぞれ5.6m、高さ1.7m、プロペラが16枚付いた2人乗り。MASCでは、今後も試験飛行を積み重ね、万博を目指すとしている。

トヨタ, ホンダ 賃上げ・一時金満額回答 初回交渉で

トヨタ自動車とホンダは2月22日、2023年度春季労使交渉で賃上げと一時金について、労働組合の要求に満額で回答した。トヨタの満額回答は3年連続。初回の労使交渉で表明するのは2年連続となった。
ホンダはベアと定期昇給(定昇)合わせ月1万9,000円の賃上げを求めた労組要求に満額回答した。一時金は前年より0.4カ月多い6.4カ月分の要求に対して満額回答した。大卒新卒の初任給を現行の10%増の25万1,000円にすることも決めた。
トヨタの労組側の要求は、一時金が満額回答だった2022年を0.2カ月分下回る6.7カ月分。賃上げは全組合員平均の要求額は非公表。ただ労組によると、賃上げについては「過去20年で最高水準」としている。

大阪大 iPS細胞で膝関節の軟骨 サルで移植に成功

大阪大学の妻木範行教授らのチームが、カニクイザルのiPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった軟骨組織を別のカニクイザルの膝関節に移植することに成功した。2月20日、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
チームによると、4カ月後も組織が定着、免疫による拒絶反応も確認されなかったという。通常は免疫による拒絶反応で移植組織は排除される。今回移植した軟骨組織は、コラーゲン状の物質などで覆われていた構造のため、免疫による攻撃を回避できたとみられるとしている。

1月派遣時給2.1%高 3カ月連続で最高更新 IT系高

人材サービス大手、エン・ジャパンによると、1月の派遣時給の募集時平均時給は、三大都市圏(関東・東海・関西)で前年同月比34円(2.1%)高の1,656円だった。この結果、3カ月連続で過去最高を更新した。IT(情報技術)系人材のニーズが根強く、時給を引き上げて確保する動きが加速している。ちなみに「IT系」の時給は166円(7.1%)高の2,507円となっている。

トリュフの人工栽培に成功 国内初 茨城県・森林研

茨城県つくば市の森林総合研究所のグループは2月9日、フランスの高級商材として知られるトリュフの人工栽培に成功したと発表した。今後、栽培技術の確立を目指す。
研究グループは「コナラ」の苗木の根に、国内に自生する白トリュフの1種「ホンセイヨウショウロ」の菌を付けて植えることで、人工的にトリュフができるかどうか調べてきた。
2015年から研究を進めた結果、2022年11月、茨城県と京都府の試験地で合わせて22個のトリュフができ、遺伝情報の解析から人工栽培によるものだと確認されたという。収穫されたトリュフは大きいもので9cm、重さが60gほどあり、香りも海外産のものにも劣らなかったとしている。

兵庫県 国の養殖技術活用 明石マダコ育て海へ放流

兵庫県は明石市の特産、マダコの不漁が続いていることから、国の養殖技術を活用して明石市の施設内で子どものマダコを育て海に放流し、地元を守り安定した漁獲量と価格の維持につなげていくことになった。
エサの種類も変えながら育て方を研究し、親ダコが生んだ卵から幼生と呼ばれる子どもの大きさになるまで育てた後、海に放流する。県は今後4年間でおよそ10万匹を育て、放流する計画。明石のマダコは足が太く、身が引き締まっているのが特徴で、全国的に広く知られている。

派遣社員の平均時給1,413円 IT系1,989円,昇給は24%

エン・ジャパン(本社:東京都新宿区)は1月31日、運営する派遣情報サイト『エン派遣』上で、現在働いている人を対象にアンケート調査を行った「派遣の給料・時給」の結果を発表した。調査は2022年12月2日〜2023年1月2日に実施。815名から回答を得た。
この概要は①平均時給について、派遣を本業としている人は1,444円、副業の人は1,331円で、平均1,413円②職種別では「IT・エンジニア系」が1,989円で最高、「医療・介護・福祉・教育系」が1,657円、「オフィスワーク・事務系」が1,453円、「営業・販売・サービス系」が1,367円③月収について、派遣を本業としている人で最も多いのは「15万〜20万円未満」。副業の人は「5万〜10万円未満」④前年同期より「給料がアップした人」は24%、「変わっていない」61%⑤給料アップの要因について、第1位は「時給の高い仕事への転職」45%。

22年の有効求人倍率平均1.28倍で4年ぶり前年上回る

厚生労働省によると、2022年の年間平均の有効求人倍率は1.28倍となり、コロナ禍からの経済活動の回復を背景に、4年ぶりに前年を上回った。コロナ禍で大きなダメージを受けた宿泊業、飲食サービス業、製造業で求人が大きく伸びた。
厚生労働省によると、2022年企業からハローワークに出された求人数は月平均で347万4,041件と、前年比12.7%増えた一方、仕事を求める人は月平均で193万5,780人と、前年比0.7%減少した。

ドローン「レベル4」飛行へ 1/16から国家試験

ドローンを市街地など人がいる上空で上空で目視できない範囲を飛行させる「レベル4」が昨年12月に解禁されたことに伴い、その操縦に必要な国家資格の試験が1月16日から全国で始まった。
安全性を厳格に担保するためには操縦の際には「一等無人航空機操縦士」という新たな国家資格の取得が必要で、学科試験と実地試験、身体検査が課される。
1月16日から始まる学科試験は全国160カ所の会場で受け付けている。実地試験の申し込みも1月から順次始まる予定だが、国に登録しているドローンスクールの講習を修了していれば免除される。機体も安全性を確保する「機体認証制度」が設けられ、国土交通省は順調に進めば3月には「レベル4」の最初の飛行が実現する見通しだとしている。