「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

3月求人広告17.3%増 人流増,インバウンド回復見据え採用活況

人材サービス事業者でつくる全国求人情報協会(所在地:東京都千代田区)のまとめによると、3月の求人広告件数(週平均、職種別)は、前年同月比17.3%増の154万1,078件だった。前年同月を上回るのは23カ月連続。件数は新型コロナウイルス禍前の2019年3月と同水準まで回復した。
行楽シーズンを迎え人流の増加や、インバウンド(訪日外国人)の回復を見据え、飲食や販売、清掃業を中心に求人の増加傾向が続いている。

慶應大学など注射針より細い関節用内視鏡を開発 患者負担軽減

慶應大学とエアウォーターなどの研究グループは、光ファイバーを使って内視鏡を注射針よりも細くする技術の開発に成功したと発表した。
グループは特殊な光ファイバーに光を通すとレンズと同じように屈折することに注目し、レンズの代わりに光ファイバーを取り付けた内視鏡を開発した。これは太さが1.25ミリ程度と非常に細いため、点滴などで使う注射針の中を通すことができ、解像度の高い映像を撮影できるという。これまでは膝の関節などの内視鏡検査は全身麻酔での手術が必要だったが、今回の開発によりごく小さな穴から挿入できるため、患者の負担を減らすことがきたしできるとしている。

神奈川県横須賀市がChatGPTの業務活用開始 1カ月間試験導入

神奈川県横須賀市は4月20日から、1カ月間の予定で対話式AI(人工知能)「ChatGPT」を市の業務への活用を試験的に始めた。自治体専用のビジネスチャット上でChatGPTを利用できるようにして、およそ4,000人の職員が文章の作成や議事録の要約のほか、政策立案などに利用し、使い勝手やコストを検討する。
同市によると、全面的に自治体の業務に導入するのは全国初という。

”空飛ぶ眼科”関空で日本初公開 途上国で目の治療 設備一式備える

発展途上国などで目の治療を行うため機内に眼科の設備一式を備えた航空機が関西空港に到着し、4月21日から日本で初めて関係者や報道機関に公開されている。機内には手術室、消毒室、手術の前後に使うケアルームなどのほか、医師が手術訓練を行う機材を備えた研修室もあり、機内に眼科の設備を備えた世界で唯一の航空機という。
この航空機はニューヨーク拠点の国際NGO「オービス・インターナショナル」が運営しており、「フライング・アイ・ホスピタル」と呼ばれている。この航空機は3代目で、オービス・インターナショナルではこれまで40年以上にわたり、発展途上国など医療体制が整っていない世界の95カ国で眼科の治療や医師の研修を行ってきた実績があるという。

23年度の”中途採用”比率 過去最高の37% 7年で2倍に 変わる慣行

日本経済新聞がまとめた採用計画調査(最終集計)によると、2023年度の採用計画に占める”中途採用”の比率は過去最高の37.6%となり、2016年度から7年で2倍に上昇した。2023年度の中途採用計画人数は2022年度実績日24.2%増で、増加率は過去最高。このことは新卒主体の日本の採用慣行が生産年齢人口の減少に伴い、徐々に限界に近付いており、根本的に日本型雇用が変革を迫られる事態となっている。

重症拡張型心筋症で新治療法に道筋 病態解明し標的を同定 東大など

東大など研究チームは4月17日、重症拡張型心筋症の病態を解明し、新たな治療標的を同定したと発表した。モデルマウスおよびiPS心筋細胞を多面的に解析した結果、突き止めることに成功した。同チームには東大ほか、理研、成育医療センター、東京医科歯科大、神戸大などが参画している。
近年、世界的に心不全患者は増加の一途をたどっており、高齢化の影響もあって、患者数は2030年には米国で約800万人、日本で約130万人に達すると推計されている。ところが、治療法の開発はまだ途上にある。

立命館大 CNTを認識するヒト免疫受容体を発見

立命館大学の研究グループは4月7日、カーボンナノチューブ(CNT)を認識するヒト免疫受容体を発見したと発表した。この研究成果は4月7日付の英国の科学雑誌『Nature Nanotechnology』に掲載される。
CNTは次世代ナノ材料として様々な用途・分野への展開が大きく期待されているものの、一部のCNTはアスベスト様の毒性が懸念されており、その毒性発言分子機構は不明だった。
今回同グループは独自のインシリコ探索により、世界で初めてCNTを認識するヒト免疫受容体を発見した。そしてマクロファージがその免疫受容体を用いてCNTを貪食して、炎症を引き起こすことを明らかにした。この研究で見出した免疫受容体および炎症シグナルを標的とした健康被害の予防・治療法の開発が期待される。

びわ湖固有のホンモロコ産卵数増加 自然繁殖復活か

滋賀県によると、一時生息数が激減していたびわ湖固有の魚、ホンモロコの2022年の産卵数が多いところで4年前の11倍に上ることが確認され、自然繁殖が復活してきた。草津市下笠の湖岸で4年前の3.6倍にあたる716万個の卵が確認されたほか、守山市赤野井の湖岸では4年前の11倍にあたる1,375万個の卵が確認されたという。
ホンモロコは、びわ湖の味覚の代表格とされる全長10cmほどの魚だが、外来魚による捕食や、湖岸の産卵場所の減少などで1990年代後半から急激に減少し、産卵もほとんど見られなくなっていた。このため、滋賀県は稚魚を放流したり、外来魚を駆除したりして資源の回復に努めていた。

阪大G 自己免疫疾患 症状悪化の原因たんぱく質特定

大阪大学などの研究グループは、関節リウマチをはじめとした自己免疫疾患について、症状を悪化させる原因となるたんぱく質を特定し、その働きを抑える薬の成分をマウスの実験で発見したと発表した。自己免疫疾患は、免疫の異常によって関節や皮膚などの組織が攻撃され、炎症などが起きる病気。このうち関節リウマチは国内におよそ80万人の患者がいると推計されている。
グループは免疫を活性化させる「COMMD3/8複合体」と呼ばれるたんぱく質を、体内でつくり出せないようにしたマウスでは関節炎の進行が抑えられ、このたんぱく質が自己免疫疾患の悪化に関わっていることが分かったという。さらに炎症を抑える目的に使われている漢方薬の原料「ライトコウ」の主要成分「セラストロール」をマウスに投与したところ、このたんぱく質の働きが抑えられ、実際に症状の悪化を防ぐ効果も確認されたとしている。

2月 有効求人倍率1.34倍 転職増で低下,失業率2.6%に

厚生労働省が3月31日に発表した2月の有効求人倍率は1.34倍(季節調整値)と、前月から0.01ポイント低下した。好待遇を求めて転職者が加わり求職者が前月から1.6%増え185万8,599人となったため、求人倍率を低下に繋がった。求人倍率が前の月を下回るのは2カ月連続。
一方、総務省が同日発表した2月の完全失業率は2.6%と前月比0.2ポイント上昇した。失業率の悪化は5カ月ぶり。