政府は、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」を利用する患者の電子カルテ情報について、医療機関同士で共有する新システム「電子カルテ情報共有サービス」の運用を、2025年度に始める方針を固めた。この新システムは厚生労働省所管の法人が管理する。
これにより、各医療機関から電子カルテに記録された病名やアレルギー、感染症と生活習慣病の検査や健診結果、処方箋の情報が集まり、データベースに蓄積される。データの保存期間は3カ月〜5年間となる。全国の医療機関がデータを閲覧するためには、患者の同意を得る必要がある。
新システムが導入されると、救急患者の症状と、データを突き合わせて診断したり、初診患者の検査結果を、過去の数値と比べて病状の変化をみたりすることが可能になる。また、アレルギー情報は安全な薬剤の処方に役立つ。
「新システム」カテゴリーアーカイブ
ホンダ 25年1月から全固体電池試験生産 量産20年代後半
ホンダ(本社:東京都港区)は11月21日、次世代電池の本命とされる「全固体電池」を2025年1月から試験的に生産すると発表した。同社は20日、栃木県さくら市の研究施設内に新設した試験設備を報道陣に公開した。航続距離はこれまでの電池の2倍に伸び、製造コストは25%削減できる見通しで、2020年代後半に販売する電気自動車(EV)への搭載を目指す。
全固体電池は電気を通す電解質、現在の主流のリチウムイオン電池で使われている液体から固体に切り替えた電池。大容量で小型化しやすく、EVなどの航続距離を伸ばせる。また、発火の危険性が低く、安全性も高いとされる。このため、自動車大手各社はEVの普及のカギを握るとみて、全固体電池の開発を競っている。
エア・ウォーター 雪印メグ工場に家畜糞尿由来バイオメタン
エンジン車全新車にバイオ燃料 2030年代 脱炭素化へ
豊田通商など 新東名で「レベル3」自動運転トラック実証
豊田通商などは11月5日、大型トラックを使った自動運転「レベル3」(一定条件下で自動運転を実現)相当技術の実証実験を新東名高速道路で開始したと発表した。これは、経済産業省と国土交通省が推進する事業で、豊田通商などが受託し、いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックスなどが参加する。
実証実験は駿河湾沼津と浜松の両サービスエリア間で実施する。一般車に混じりながら、サービスエリアの特定の駐車スペースにトラックを安全に停車して発射できるか試す。高速道路本線では人が車を運転し、道路側の機器から発信される故障車や落下物の情報を安定的に受信できるかなどを確認する。実験は2024年末まで。2025年度はサービスエリアから本線への合流や車線変更を含めた自動運転の検証を行う。
島津製作所 バイオマスからCO2回収・発電する新興に出資
島津製作所(本社:京都市中京区)は11月5日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Futue Innovation Funds」(以下、、Shimadzu FIF)を通じて、京都大学発のスタートアップ、ライノフラックス(本社:京都市西京区)に出資したと発表した。ライノフラックス社はバイオエネルギー・炭素回収装置および関連機器の設計・製造・販売を手掛けるスタートアップで、バイオマス資源から高純度の二酸化炭素(CO2)を回収しながら、高効率に発電するプラントの開発を進めている。
ライノフラックスは、バイオマス資源を燃焼させずに金属イオン溶液の酸化還元反応により、バイオマス資源から電気エネルギーと純度99.9%以上のCO2を回収する技術を保有している。
丸紅 日本初の陸上養殖アトランティックサーモン販売開始
UCCが世界初”水素焙煎”製品を量産化 10月から限定販売
日本旅行, ISC 誰もが行ける宇宙旅行 30年代事業化で提携
日本旅行(本社:東京都中央区)と将来宇宙輸送システム(本社:東京都中央区、以下、ISC)は9月24日、誰もが行ける宇宙旅行事業の実現を目指した事業検討を共同で行うことで業務提携を締結したと発表した。両社は宇宙旅行の2030年代事業化を目指し、構想の具体化を進めていく。
ISCは文部科学省のSBIRフェーズ3事業に採択され、2028年3月までに人工衛星打ち上げ用ロケットの開発に取り組み、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」というビジョンを掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すとしている。日本旅行は2020年に宇宙事業を専門とする部署を設置し地球から宇宙空間への安全・安心・快適な旅行商品の提供を目指している。