「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

北大 常圧でCO2からアルコールの直接合成に成功

北海道大学の研究チームは、電気を使って二酸化炭素(CO2)からアルコールを直接合成することに成功した。常圧で温度は220度で反応する。火力発電所などから回収したCO2を化学品減量に変換する用途を想定する。反応効率を高めた触媒を開発し、実用化を目指す。日本経済新聞が報じた。

工学院大 バイオガスで作動の燃料電池とエビ養殖で実証

工学院大学(所在地:東京都新宿区)は11月4日、世界初のバイオガスで作動する燃料電池とIoTを導入したエビ養殖システムの実証研究を産学連携で開始すると発表した。バイオガスSOFCによるグリーン電力供給とIoT水管理によるエビ増産システムを統合したエビ養殖システムを構築し、これを実証する。「養殖汚泥とバイオマス廃棄物」と「IoTを用いた制御によるエビ養殖」の2つを組み合わせたもの。

人工的に毛を作り出す組織を作製する技術を開発

横浜国立大学の研究チームは、高効率に毛が生える組織を体外で作製する技術を開発した。マウスの細胞から毛を生み出す細胞を作製して培養すると、長さ5mm程度の毛が生える。この毛をマウスの皮膚に移植すると定着し、抜けて生え換わる周期も再現できたという。人の毛髪の再生医療や治療薬開発への応用を目指す。

「ジブリパーク」開業 ジブリの世界に熱い視線

スタジオジブリの世界観をテーマにした公園「ジブリパーク」(所在地:愛知県長久手市)が11月1日、開業した。待ちわびたジブリファンらが午前10時の開業時間の2、3時間前から列をつくった。
愛・地球博記念公園(157ha)の一部、7.1haを活用して設(しつら)えられたジブリパークは、映画「千と千尋の神隠し」「となりのトトロ」「耳をすませば」「天空の城ラピュタ」「紅の豚」「崖の上のポニョ」などの世界に誘う展示品や施設が立ち並ぶ。
この日は計画されている全5エリアのうち、ジブリ作品の名場面を実物大で再現したセットが並ぶ「ジブリの大倉庫」、トトロの世界などを表現する「どんどこ森」、「耳をすませば」の舞台が再現された「青春の丘」が先行開業した。残りは「もののけ姫」がテーマの「もののけの里」が2023年秋、「魔女の宅急便」などがテーマの「魔女の谷」は2024年3月の開業予定。
施設を整備する愛知県は、全面開業する2023年度以降の経済効果を年480億円と試算している。

カンボジアで日本発もみ殻固形燃料に関心 縫製業など

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、もみ殻固形燃料を製造する装置を販売するトロムソ(所在地:広島県)は、カンボジアの首都プノンペンから約170km離れたコニポントム州の精米工場で10月14日行われた、もみ殻をもみ殻を固形燃料化する実証実験の結果に同国企業から関心が集まっている。
もみ殻を固形燃料化した「モミガライト」は、造船技術を応用した特殊なミルで原料のもみ殻を細粉化し、高密度に圧縮することで製造される。その結果、①連続燃焼時間が長く、薪(まき)と比べ単位あたりの製造原価を抑えられる②化学接着剤に圧縮・固形化することで、燃焼時に有毒ガスが発生せず、環境に優しい−−などの特長があるという。
こうした結果を踏まえて、もみ殻固形燃料に対し代替燃料として、カンボニアの主力産業の縫製産業で導入を検討する企業で、モミガライトの活用が期待されている。

サントリー,ダイキン 大阪万博「水と空気」ショー

サントリーホールディングス(本社:大阪市北区)とダイキン工業(本社:大阪市北区)は10月19日、大阪・関西万博の期間中、会場のシンボル、大屋根のリングの内側の広さ3haほどのエリアを「水と空気」をテーマに水上ショーを実施すると発表した。ショーの詳しい内容は検討中としているが、大阪をともに創業の地とする両社は、ショーを通して、将来の地球環境などについて考えてもらうことが狙いとしている。

8月の求人倍率1.32倍 8カ月連続上昇, 失業率2.5%

厚生労働省が9月30日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.32倍で、前月に比べて0.03ポイント上昇した。8カ月連続で前月を上回った。持ち直しの傾向が続くものの、新型コロナウイルス流行前の水準には届いていない。
一方、総務省が同日発表した8月の完全失業率は2.5%で、前月比0.1ポイント低下し、4カ月ぶりに改善した。
景気の先行指標とされる8月の新規求人数は83万8,699人で、前年同月比15.1%増えた。宿泊・飲食サービスが51.1%増加した。生活関連サービス・娯楽も28.9%増となった。

8月派遣時給0.3%下落 介護系など低時給の求人増

人材サービス大手のエン・ジャパンのまとめによると、8月の派遣社員の募集時平均時給は3大都市圏(関東・東海・関西)で、前年同月比5円(0.3%)安い1,616円だった。前年同月を下回るのは2020年10月以来。相対的に時給の低い介護系と軽作業系の求人数が伸び、全体の平均時給が下がった。

8月中途求人倍率2.09倍 ブライダル,ホテル,外食で増

パーソルキャリア(所在地:東京都千代田区)のまとめによると、8月の中途採用求人倍率は、前月比0.11ポイント高い2.09倍となった。8カ月ぶりに過去最高を更新した。政府の経済社会活動との両立を目指す政策を背景に、新型コロナウイルス第7波のピークアウトを見据えた動きがみられた。
この2年間の自重期間を経て、ブライダル業界が積極的な人材確保の動きをみせたほか、ホテル、外食などでも採用意欲が高まった。半面、夏休み時期で転職希望者が減り、求人倍率を押し下げた。

7月の派遣時給 事務系2.4%高 IT3.3%高で最高更新

人材サービス大手エン・ジャパンのまとめによると、人材派遣市場で事務系の時給が上昇している。7月の平均時給は前年同月比2.4%高となっており、2カ月連続で過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍からの業務正常化に向けた求人が伸びた。
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を受けて、IT系も3.3%高となり過去最高を更新している。
エン・ジャパンが8月17日発表した7月の募集時平均時給は、3大都市圏(関東・東海・関西)の全職種平均で前年同月比3円(0.2%)高い1,628円。6カ月連続で全7職種で前年同月を上回った。