川崎重工は7月4日、電子機器受託製造で世界最大手の台湾企業、鴻海科技グループ(フォックスコン)と提携し、看護師補助ロボット「Nurabot(ヌーラボット)」を共同開発したと発表した。2026年の市場投入を目指し、2025年4月より台湾の国立病院、台中栄民総医院(所在地:台中市)で実証実験を実施中。
ヌーラボットは、川崎重工が開発した自律走行型ソーシャルロボット「Nyokkey」をベースに、看護師の業務補助を目的に、特別に設計したロボット。物を掴むことができる2本の腕、荷室、自走機能を有しており、主に採血した検体の輸送、薬剤の輸送、入院時の施設案内、患者向けの衛生教育などの業務を看護師に代わり担う。
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低コストで患者本人のiPS細胞製造施設 大阪・北区で開所
京都大学iPS細胞研究財団の山中伸弥理事長(京都大学教授)は6月20日、大阪市北区の医療拠点に、低コストで患者本人の血液からiPS細胞を製造する新たな施設を開所したと発表した。
これは同財団が運営する「Yanai my iPS製作所」で、広さはおよそ1,400㎡、iPS細胞を培養する装置が14台あるほか、培養した細胞を保管するスペースなどもある。同財団では、同施設で製造された患者本人のiPS細胞を使用した臨床試験が、2028年度までに医療機関で開始できるように事業を進めたいとしている。
財団によると、患者本人のiPS細胞からつくった組織などを移植することで、拒絶反応のリスクの低減が期待されるが、1度の製造コストがおよそ5,000万円と高額になることが課題だった。そのため、この施設では工程を自動化することなどで、製造コストをおよそ1,000万円程度に抑えることを目標に掲げている。製造期間も半年から3週間程度に短縮することを目標にしている。