大林組(本社:東京都港区)とアイシン(本社:愛知県刈谷市)は6月13日、共同で大林組技術研究所(所在地:東京都清瀬市)でペロブスカイト太陽電池の実用化に向けて、交換が容易なファスナーを用いた取り外し式工法など大林組の開発した施工方法と設置方法で施工性の評価や発電量を検証する。
「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ
ミズノ, カネカ 人工芝に水中分解素材 海洋へのプラごみ削減
量研機構が脳画像解析 中高年うつ病に認知症たんぱく質関与
大阪大 がんへの免疫妨害細胞を狙い撃ち 新治療法を開発
大阪大学などの研究チームは6月10日、がんへの免疫を妨害する細胞だけに働きかけ、免疫機能を回復させる新しい治療法を開発したと発表した。同チームは、がん細胞の周辺に存在し免疫細胞の働きを阻害する物質を生み出す「がん関連線維芽細胞(CAF)」に限定して、酵素の働きを抑える方法を考えた。
チームはたんぱく質の設計図である「メッセンジャーRNA」に結合し、酵素をつくる遺伝子の働きを抑える化合物を活用。CAFだけが持つ特殊なたんぱく質を目印とし、CAFにピンポイントでくっつくようにしたところ、正常な細胞に影響を与えずに狙い撃ちすることに成功した。マウスの実験ではがん細胞が小さくなることを確認した。研究チームは、転移性の大腸がんや膵臓(すいぞう)がんなど、治療が難しいがんへの治療法として期待できるとしている。
神戸大グループ がん深部の細胞の新たな観察技術を開発
阪大 妊娠マウス実験 鉄分の不足が子供の性別決定に影響
大阪大学大学院の研究グループは、鉄分の不足がマウスの性別の決定に影響するとの研究成果を科学誌『ネイチャー』に発表した。グループによると、マウスのオスの精巣は「Sry」という遺伝子が活性化することでつくられ、その活性化には鉄分を使う特定の酵素が関係しているという。
そこで実験では、あらかじめ鉄分が少ないエサを与え続けたマウスに、この酵素を半分に減らす遺伝子捜査を行った受精卵を移植し、その後も鉄分を少なくした状態で出産させた。
その結果、遺伝的にはオスのマウスにもかかわらず、43匹のうち2匹が精巣ではなく卵巣があり、メスの体として生まれたという。グループは、鉄分の不足がマウスの性別決定に影響を与えたとみている。
ユニ・チャーム, 王子と協働 パームヤシ空果房使用段ボール
大成建設, ユーグレナ「サステオ」建設現場に初導入, 脱炭素
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遺伝性アルツハイマー病 iPS創薬で見つけた薬で最終治験
京都大学グループ、大阪の医薬品メーカー、東和薬品は6月3日、遺伝性のアルツハイマー病治療について、iPS細胞を薬の開発に応用する「iPS創薬」と呼ばれる手法で効果がみられた、パーキンソン病の既存の治療薬「ブリモクリプチン」にアルツハイマー病と関係する物質を減らす効果があることを見つけ、この実用化を目指し最終段階の治験を始めたと発表した。
グループはこれまで特定の遺伝性アルツハイマー病の患者を対象に治療を行ってきた。その結果、ブリモクリプチンを投与した患者は認知機能の低下など、症状の進行が抑えられる傾向があったという。そこで実用化に向けて、東和薬品が患者24人を対象にした最終段階の治験を5月から始めたことを明らかにした。
この最終治験は2028年3月まで行う予定で、有効性や安全性が確認できれば、治験が終了してから1年程度で国に承認申請したいとしている。