調査会社のMM総研は(所在地:東京都港区)は、AI対応パソコンの長期的出荷見通しを発表した。これによると、人工知能(AI)処理に対応する半導体を搭載した法人向けパソコンの出荷台数が2030年度に620万台に達し、全体に占める割合は72%に拡大する。米マイクロソフトの「ウインドウズ10」のサポートが2025年に終了することに伴う買い替え需要を契機にAI対応PCの導入が加速するとみている。
ちなみに2024年度の法人向けPC出荷794万台のうち、AI対応PCの出荷台数はわずか8%の60万台と予想。これが2025年度は1,015万台で、このうちAI対応は180万台となる。2026年度以降はAI対応PCが法人PC市場の需要を底上げし、2030年度には620万台に達するとの見立て。
「新システム」カテゴリーアーカイブ
総務省とKDDI 日本語特化の生成AI開発へ 使いやすいAI基盤
王子HD 台湾の高品質パルプモールド製品のDeluxe社へ出資
IHI タイ国営電力会社とバイオマス燃料の製造・活用で覚書
シャープ 台湾・樺漢科技とスマートリテール協業で覚書
シャープ(本社:大阪府堺市)は6月17日、産業コンピュータ分野大手で台湾を本拠とする樺漢科技(本社:台湾・新北市、以下、ENNOCONN)との間で、アジア地域におけるスマートリテール分野を中心とした協業で覚書を締結したと発表した。樺漢科技は産業用コンピュータ分野における包括的なサプラーヤーとして統合クラウド管理サービスや産業用IoTなどに強みを持ち、AIや自動化技術で豊富なリソースを保有する。
今回の協業により、両社が持つ技術や製品、販売チャネルを融合し、スマートリテール分野における新たなビジネスの創出に取り組む。第一弾としてPOSシステムやスマートタグ、デジタル広告などを組み合わせたサービスの共同開発を目指す。
センコー タイミーと物流センター運営で働き方の実証実験
センコー(本社:大阪市北区)と、スキマバイトアプリのタイミー(本社:東京都港区)は6月12日、6月よりセンコーの印西・浦和エリアでスポットワーカーを中心とした物流センター運営の実現に向けて、実証実験を行うことで合意したと発表した。実証実験では、日本全体が抱える人手不足の解消と、労働者側の「働きたい時に働ける」という環境づくり、働き方の多様化の実現に向けた取り組みへのチャレンジを試みる。
煩雑な物流作業を、DX化の推進およびロボティクス技術等により標準化を図り労働環境を整え、タイミーのスキマバイトサービスを活用し、マッチングされた働く意欲のある幅広い層のスポットワーカーを中心に物流センター運営を行うというスキームだ。
2030年を見据え人手不足の課題解決の一環として、物流の効率化に向けて、若年層や女性など多様な人材の活用、育成に重点を置き、持続可能な物流センターの構築を目指す。
シーテックなど 洋上風力発電の低コスト化P NEDOに採択
シーテック(幹事会社)、日立造船、鹿島建設、北拓、商船三井の5社は6月11日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)が公募した「グリンイノベーション基金事業/洋上風力発電の低コスト化プロジェクト」の浮体式洋上風力実証事業に、コンソーシアムを構成して、「愛知県沖浮体式洋上風力実証事業」に共同提案し、同日採択されたと発表した。
この事業は発電事業者と浮体メーカー、ゼネコン、風力発電メンテナンス企業、総合海運企業の各社が、これまで培ってきた技術力を融合し5社共同で浮体式洋上風力発電システム全体を対象とした技術開発に取り組み、2030年度までに一定状況下(風況等)における浮体式洋上風力を、国際競争力のある価格で商用化する技術の確立を目指すもの。
実証区域は愛知県田原市・豊橋市沖、実証期間は2024年7月〜2031年3月の予定。実証基数1基、風車出力15MW(メガワット)超(予定)。
米Apple 24年後半からiPhoneに「ChatGPT」搭載
飛島建設 全自動ドローンと衛星活用で遠隔自動点検S開発
アサヒ飲料 自販機のCO2吸収材を道路舗装に活用, 実証中
アサヒ飲料は、庫内に搭載した特殊材が大気中のCO2を吸収する仕組みを付帯した自動販売機(通称:CO2を食べる自販機)を商業施設に設置し、その導入効果を検証している。吸収したCO2については自治体や企業と共創しながら、肥料やコンクリート原料などとして活用する計画だ。
同社はすでに2023年8月から前田道路とともに、CO2吸収材を活用したアスファルト混合物(道路用原料)の開発を進めている。2024年5月より実用性を確認する室内検証が行われ、実際の道路への適用に向けて、施工性や耐久性を評価する段階に至っているという。
ちなみに自販機1台当たりのCO2年間吸収量は、稼働電力に由来するCO2排出量の最大20%と見積もられている。同社の試算によると、これは樹齢56〜60年のスギのCO2年間吸収量(固定量)に換算すると約20本分に相当する。