「新システム」カテゴリーアーカイブ

日本特殊陶業 陸上養殖事業新会社「Niterra AQUA」設立

Niterraグループの日本特殊陶業(本社:名古屋市東区)は7月18日、7月4日付で陸上養殖事業に関する新会社「Niterra AQUA」(本社:愛知県小牧市、資本金3億円)を設立したと発表した。
新会社は陸上養殖の課題である水質管理に着目し、水質をセンシングすることで水質の状態を把握し、その状態に合わせた養殖作業指示を行うことで、陸上養殖未経験の顧客でも「えび陸上養殖」を開始できるトータルソリューションを提供する予定。

ANAと豊田自動織機「レベル4」で羽田空港で自動運転試驗

全日本空輸(ANA)と豊田自動織機は7月16日、羽田空港で特定の条件下で運転を完全に自動化する「レベル4」の車両の試験運行を始めたと発表した。同日、羽田空港で自動運転車両を公開。貨物を牽引するトーイングトラクターが東貨物地区と第2ターミナルの約2kmを無人で走行した。この試験運行はすでに7月1日から始めており、19日まで続ける。今回の試験運行で課題を洗い出し、ANAは2025年内に羽田空港で実用化する。

脱炭素電源の近くに産業集積で効率消費 GX実現へ政府検討

政府は7月11日開いた「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた専門家ワーキンググループ」で、産業立地の論点を示した。この中で目指す方向として明らかにしたのが、脱炭素電源の近くに産業を集積し、効率消費を促す考え方。風力など再生可能エネルギーや原子力など電力供給が多い地域に、産業を立地、誘導するような投資策を検討しようというもの。2024年末までに策定する国家戦略「GX2040ビジョン案」に盛り込む。
現在の発電拠点と産業集積地のあり方を見直す。遠く離れた場所への送電や、電気から水素などへのエネルギー転換には損失が伴う。その点、発電拠点の近くに産業が集積し、いわゆるエネルギーの地産地消が進めば、こういったロスを減らすことができる。

大阪ガス 佐賀県で系統用蓄電所開設 25年度に運用開始

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は7月11日、佐賀県武雄市に系統用蓄電所を開設し、2025年度にも運用を開始すると発表した。送電線と繋いで電気を充放電する設備で、一般家庭800世帯「の1日の消費量を蓄えることができる。天候などによって再生可能エネルギーの発電量が増える時などに、蓄電することで電気の需給を調整する。
これに先立ち大阪ガスは、みずほリース(本社:東京都港区)、JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)、九州製鋼(所在地:福岡県糟屋郡久山町)などと、2023年12月に武雄市での事業参入に向けて合同会社を立ち上げていた。
九州製鋼の武雄市にある工場の敷地内でJFEエンジニアリングが設備を建設する。大阪ガスは蓄電書の運用を担う。充放電した電気を市場で売買して収益を挙げる。大阪ガスは大阪府吹田市で系統用蓄電所を手掛けており、今回は2件目の案件となる。

鹿島 自動ホイールローダで工事の”ずり出し”自動化・無人化

鹿島(本社:東京都港区)は7月10日、次世代の山岳トンネル工事の自動化施工システム「A4CSEL for Tunnel(クワッドアクセル・フォー・トンネル)」の開発を進めており今回、神岡試驗坑道(所在地:岐阜県飛騨市)での実証工事で、自動ホイールローダによるずり(岩砕)の掬(すく)い取りから運搬、荷下ろしまでの一連の作業を自動化することに成功したと発表した。
この技術を遠隔操縦のバックホウと連携することで、切羽近傍の完全自動化が可能となり、大幅な省人化ならびに安全性の飛躍的向上が実現するとしている。

竹中工務店 位置プラス「高車キーレスシステム」普及加速

竹中工務店(本社:大阪市中央区)は7月10日、建設現場で働く施工管理者・技能労働者の業務時間削減、生産性向上を推進するため、位置プラスシリーズの一つとして展開している「高車管理」のオプションシステムの位置プラス(R)「高車キーレスシステム」の普及展開を加速すると発表した。グループ会社の朝日興産のほか、今回新たにレンタルのニッケン、アクティオ、太陽建機レンタル、西尾レントオールの3社が加わり、合計4社によるサービス体制となる。
高車キーレスシステムは、高所作業車の予約調整・位置・稼働状況の管理が実施できる「高車管理」アプリの予約者のみにデジタルキーを発行して、鍵の解錠を制御できるシステム。位置プラスシリーズは、位置認識プラットフォームと業務アプリからなる現場の業務効率化を支援するサービス。

YKK APなどペロブスカイトで建材一体型太陽光発電の実証

YKK AP(本社:東京都千代田区)は7月9日、千代田区およびAkiba.TV(本社:東京都千代田区)と、「2050ゼロカーボンちよだ」実現に向けた連携協定を同日締結したと発表した。この協定に基づき3者は7月25日より、区有地の一部、秋葉原駅前広場に実証実験用のトレーラーハウスを設置し、ペロブスカイト太陽電池を用いた建材一体型の太陽光発電の実証実験を行う。実証実験の期間は7月25日〜10月20日の予定。
3者で連携して区民および区内事業者の地球温暖化に配慮した行動の促進や、脱炭素化に向けたエネルギー転換施策等を推進し、持続可能なまちづくりの実現につなげていく。

食品5社が共同「未来型食品工場コンソーシアム」結成

国内食品メーカー5社が7月4日、食品工場が抱える非競争領域の共通課題の問題解決を目標として、調理・業務ロボット開発会社と「未来型食品工場コンソーシアム」を結成したと発表した。
参画したのはカゴメ(本社:名古屋市)、キューピー(本社:東京都渋谷区)、永谷園(本社:東京都港区)、ニチレイフーズ(本社:東京都中央区)、日清製粉グループ本社(本社:東京都千代田区)および、TECHMAGIC(本社:東京都江東区、以下、テックマジック)の6社。
高度なロボットテクノロジーを」活用し、持続可能な食インフラの構築を目指す。まず各社共通の秤量工程の自動化に向けて、分科会を立ち上げ解決策を検討する。

法人向けAI対応PC出荷 30年度620万台 全体の72%に拡大

調査会社のMM総研は(所在地:東京都港区)は、AI対応パソコンの長期的出荷見通しを発表した。これによると、人工知能(AI)処理に対応する半導体を搭載した法人向けパソコンの出荷台数が2030年度に620万台に達し、全体に占める割合は72%に拡大する。米マイクロソフトの「ウインドウズ10」のサポートが2025年に終了することに伴う買い替え需要を契機にAI対応PCの導入が加速するとみている。
ちなみに2024年度の法人向けPC出荷794万台のうち、AI対応PCの出荷台数はわずか8%の60万台と予想。これが2025年度は1,015万台で、このうちAI対応は180万台となる。2026年度以降はAI対応PCが法人PC市場の需要を底上げし、2030年度には620万台に達するとの見立て。

総務省とKDDI 日本語特化の生成AI開発へ 使いやすいAI基盤

総務省とKDDIは日本語に特化した生成AI(人工知能)の共同研究に乗り出すことになった。大量の日本語でつくった学習用データを同省傘下の研究機関へ提供。KDDIのAI技術と掛け合わせて、日本で使いやすいAI基盤の性能引き上げを図る。海外勢が主導するAI開発は、学習データが外国語に偏るため、日本語の複雑な文法に対応できなかったり、不自然な回答が導かれことが少なくない。こうした諸課題の解消を目指す。