日銀大阪支店は12月14日、関西企業を対象に実施した企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表した。新型コロナウイルスの影響が緩和したことから、宿泊や飲食などを含む非製造業の景気判断を示す指数は5ポイント改善し、3期連続で改善した。
業種別でみると、「宿泊・飲食サービス」の改善幅は17ポイント、レジャー施設などを含む「「対個人サービス」は21ポイント改善した。これに対し、製造業の景気判断は前回から横ばいのプラス1ポイントにとどまり、「化学」や「非鉄金属」では指数が悪化している。
タクシー業界は人手不足が表面化しており、随時採用を繰り返している。ホテル業界も人員の補充が難しく、スタッフが時間帯に分けて、複数の業務を掛け持ちし業務をこなしているほか、ロボット導入しているケースも少なくない。
この短観は3カ月毎に行われる調査で、日銀大阪支店」が関西のおよそ1,400社を対象に11月10日〜12月13日までに実施。
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関西大手私鉄4〜9月決算 最終利益伸ばす 利用者回復
関西の大手私鉄の4〜9月(上期)決算が11月11日出揃った。新型コロナウイルスによる行動制限がなくなり、鉄道やホテルの利用者が回復したことで、前年同期と比べ各社とも最終利益を大きく伸ばした。
近鉄グループホールディングスは前年同期と比べ、売上高が2.1倍の6,230億円、最終利益が5.3倍の43億円となった。このほか、他社も大きく伸ばし最終利益が、緩急阪神ホールディングスは5.3倍の310億円、京阪ホールディングスは5.3倍の105億円、南海電鉄は4.4倍の71億円だった。
ただ、各社の鉄道事業はコロナ禍前の水準には戻っていない。このため、各社は鉄道以外の事業の育成・強化が引き続き課題となる。
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阪急・阪神 23年4月から運賃値上げ バリアフリー化分
大手私鉄の阪急電鉄と阪神電鉄は8月3日、駅構内などのバリアフリー化を進めるため、必要な費用を利用者にも負担してもらうため、2023年4月からすべての路線で運賃を10円値上げすると発表した。値上げの対象は神戸高速線を除くすべての路線。1回の乗車につき10円、通勤定期は6カ月で2,000円程度引き上げる。通学定期は対象外。
国は2021年12月、駅構内などのバリアフリー化を進めるため、転落防止のためのホームドアやエレベーターの設置を行う場合は、国の審査や認可を受けずに届け出するだけで、関連費用を運賃に上乗せすることができる新たな制度を設けた。両社はこの制度を活用する。
阪急は2041年春頃までに、阪神は2042年度頃までに、それぞれすべての駅でバリアフリー対応を完了させるとしている。