「新システム」カテゴリーアーカイブ

加賀電子 調剤薬局へ行かずに企業向け処方薬デリバリー開発

加賀電子(本社:東京都千代田区)は10月24日、くすりの窓口およびツルハの3社共同で、調剤薬局へ行かずに職場内で処方薬が受け取れる、国内初となる「企業向け処方薬デリバリーサービス」を開発したと発表した。この第1号案件として、同社本社ビル内に「処方箋受付機」と「受取ロッカー」を設置し、同日より運用を開始した。
3社は、くすりの窓口がネットワークシステムを構築、ツルハが展開するドラッグストア「ツルハドラッグ」がオンライン服薬指導、処方箋の処理および処方薬の配達、加賀電子がこのサービスの提案・販売をそれぞれ担う。

長谷工とパナソニック 純水素型燃料電池で住戸への給電を実現

長谷工コーポレーション(本社:東京都港区)とパナソニック建設エンジニアリング(本社:東京都品川区)は10月23日、共同で賃貸マンションにおける純水素型燃料電池による住戸への給電を実現すると発表した。この第一弾として長谷工グループで推進している賃貸マンションプロジェクト「サステナブランシェ本行徳」(所在地:千葉県市川市)に、純水素型燃料電池を設置し、住戸で使用する電力の一部を賄う実証実験に2023年10月より着手している。
長谷工が現在国内で初めて取り組んでいるのが、既存社宅を全面改修し建物運用時のCO2排出量実質ゼロを実現するプロジェクト。このプロジェクトではパナソニック製の純水素型燃料電池「H2 KIBOU」(1基当たり発電出力5KW)をパナソニック建設エンジニアリングが施工設置し、住戸で使用する電力の一部を賄う。純水素型燃料電池はCO2を排出せずに発電することが可能だ。

ホンダとヤマト運輸 交換式バッテリー用い軽EVの集配業務で実証

ホンダ(本社:東京都港区)とヤマト運輸(本社:東京都中央区)は10月19日、交換式バッテリーを用いた軽EV(電気自動車)の集配業務における実証を11月から開始すると発表した。この実証では最背可能エネルギー由来電力を採用した交換式バッテリーを動力源に走行するホンダの軽EV「MEV-VAN Concept(エムイーブイバン コンセプト)」を使用する。

商船三井など5社 水素燃料船の実証運航に向けAiPを取得

商船三井、商船三井ドライバルク、尾道造船、川崎重工、ジャパンエンジンコーポレーションの5社は10月19日、ゼロエミッション燃料の水素を燃料とする多目的船のリスク評価を行い、一般財団法人日本海事協会から区画配置コンセプトに関する基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。大型低速2ストローク水素燃料エンジンを主機関として搭載する船舶に関するAIP取得は世界初。
この船舶は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によるグリーンイノベーション基金事業の採択を受けた「舶用水素エンジンおよびMHFS(舶用水素燃料タンクおよび燃料供給システム)の開発」の一環として、2027年度ごろから2年間、実証実験を行う予定。

住友ゴム 中国・蘇州で「センシングコア」活用自動運転バスの実証

住友ゴム工業(本社:神戸市中央区)は10月16日、スマートシティ化が進む中国江蘇省蘇州市で新たな交通システム構築に向けて、独自のセンサーレスセンシング技術「センシングコア」による自動運転バスの実証実験を6月より開始していると発表した。走行中の自動運転バスからクラウドに送信された情報を、センシングコアの路面状態検知機能で解析し、運行管理者へ結果をフィードバックすることで、自動運転バスの安全・安心な運行管理をサポートする。将来の自動運転の社会実装に向け自動運転車両の安全運行における業務標準としての導入を目指す。

ANA HD 沖縄でレベル4によるドローン配送サービスの実証実験

ANAホールディングス(本社:東京都港区)は10月13日、2023年11月6日より沖縄県久米島町で有人地帯(第三者上空)での補助なし目視外飛行(レベル4)によるドローン配送サービスの実証実験を実施すると発表した。この実証実験は国土交通省物流・自動車局物流政策課の「無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証事業」に採択されたもの。

パナソニック 集合住宅向けEV充電サービス24年1月から開始

パナソニックエレクトリックワークス社は10月13日、集合住宅向けの電気自動車(EV)充電サービス「Resi-Charge(レジチャージ)」を2024年1月より提供開始すると発表した。EV充電器の設置や住民への電気代の請求をパナソニックエレクトリックワークスがまとめて支援する。政府や自治体の補助金で充電器を導入する住宅が増えていることに対応する。2030年に計4万棟の住宅にサービスを提供する。
住民は専用アプリで充電器を使う日時などを予約し、充電器に貼られたQRコードを読み取ってEVで充電する。使用した電力をもとに料金の請求もパナソニックエレクトリックワークス社が代行する。

積水化学 ペロブスカイト太陽電池をビル外装に実装 国内初

積水化学は10月5日、大阪本社(所在地:大阪市北区)が入居する堂島関電ビルに国内で初めてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を実装したと発表した。入居するビルは現在、大規模リニューアル工事を実施中で、当該工事に合わせてペロブスカイト太陽電池を壁面に設置することで、ビルの環境負荷低減に加え、ペロブスカイト太陽電池による発電量のモニタリングや経年変化など長期的な品質評価に活用する。

NTTと東大 ドローンの航法精度向上するミリ波RFIDタグ開発

日本電信電話(本社:東京都千代田区、以下、NTT)と東京大学(本部:東京都文京区)は10月2日、共同で周囲環境の情報を伝える標識として機能するミリ波RFIDタグを開発したと発表した。可視光に比べて天候の影響を受けにくいミリ波で読み取れるRFIDを用いることで、暗闇や悪天候による視界不良状況下でのドローンの航法精度を向上させる。
同技術を用いて、将来的には海域や被災地等の情報把握が困難だった未踏領域でも全日全天候下で空から環境を計測し続けるセンサーネットワークを構築し、気象予測や災害対応を高度化する。

石川県能美市で3社が「IoT高齢者見守りサービス」提供 日本初

石川県能美市は10月2日、シャープ(本社:大阪府堺市)、三菱電機(本社:東京都千代田区)およびAIoTクラウド(本社:東京都港区)の3社の協力のもと、同市在住の高齢者100名を対象にした「IoT高齢者見守りシステムサービス」の構築事業を2023年10月に着手し、2024年にサービス開始を目指すと発表した。
今回、同市が採択された「デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプTYPE2)」の計画に基づき、電子情報技術産業協会(JEITA)とエコーネットコンソーシアムが手掛けるプラットフォーム「イエナカデータ連携基盤およびエコーネットコンソーシアムが推進するメーカー共通API規格「ECHONET Lite Web API」を活用することで、複数メーカーのIoT家電を対象とした高齢者見守りシステムを国内で初めて構築する。